業務用加工食品ヒット賞 和食部門:キッコーマン「キッコーマン五穀で健康」

2011.07.04 388号 03面

 ◆簡単調理と食べやすさ

 キッコーマン食品の「五穀で健康」は、独自技術のパフ加工によって調理の簡便性と食べやすさを実現し、健康志向を高めている幅広いユーザーから支持を得て、市場に定着した。

 調理は、といだ白米に混ぜて炊飯器で普通に炊くだけ。出来上がった雑穀米は、メーン具材の大豆によってしっかりとしたうまみが感じられ、押はだか麦や玄米、キヌアの食感とごまの香ばしい風味も楽しめる。

 穀類を5つに絞り、雑穀臭や青草臭を少なくしてトライアルしやすくしたのも特徴。

 パフ加工技術は、もともと醤油原料として大豆を処理するために開発。「五穀で健康」では大豆と玄米を高温高圧で膨張させ、組織に多くの亀裂を入れて吸水性を高めている。

 栄養素の流出なく、白米と同様に炊飯器でふっくら炊け、臭いなどのクセも抑えて消化もよい。パフ加工技術を生かした加工穀類の展開は、ご飯食の魅力を高めて食料自給率の向上にも貢献。フード・アクション・ニッポンアワード2010の研究開発・新技術部門で、入賞も果たしている。

 パッケージはマット加工して高級感のあるプラスチック袋。一部包装を透明にして中身が確認でき、消費者の安全・安心志向にも対応している。

 家庭用向けの500g商品は2000年に発売し、業務用向けの1.2kgは翌年発売。当時は雑穀ブームによって売上げを急速に伸ばし、近年は安定。

 ユーザーは産業給食の他、レストラン、居酒屋などの外食、CVSなど多岐にわたり、30年前から展開する「ネオ玄米」とともに加工穀類の先駆け的存在として市場に定着。カレーやチャーハン、炊き込みご飯としてもおいしく食べられ、メニュー提案の幅も広げている。

 その他、ごまを黒ごまに置き換え、パン用に加工度を調整した製パン用商品や、サラダやスープの浮き実などに使えるトッピング用商材も展開。特にトッピング用商品は、炊き上がったご飯に混ぜるだけで雑穀米ができ、惣菜店などでの採用も進んでいる。

 今後はさらなるラインアップの拡充に努め、他商品との関連販売や、メニュー提案を継続・推進していく。

 ◆商品規格=内容量1.2kgプラスチック袋×12

 ◆きのこの炊き込みご飯

 作り方/(1)炊飯器にコメと「五穀で健康」「本つゆ」を入れ、水を加える。(2)その上に鶏もも肉、椎茸、シメジ、ギンナンを加えて平らにならして炊く。(3)炊き上がったら、ニンジンを加えて混ぜ合わせ、器に盛り、三ツ葉を飾る。

 ◆食物センイたっぷり! 豆と根菜のキーマカレー

 作り方/(1)油を熱し、玉ネギをよく炒め、鶏ひき肉を加えて炒め、塩、コショウを振り、火が通ったら、ゴボウ、レンコンを加えて炒める。(2)「デルモンテ有機トマトピューレー」、カレールウ、水と豆を加えて煮て、塩で調味する。(3)「五穀で健康」を2割配合して炊いたご飯に(2)をかける。

 ◆五穀シーフードサラダ

 作り方/(1)セロリ、パプリカ、キュウリを切る。(2)白ワイン、塩を加えた湯で、玉ネギ、エビ、イカをゆでて、ざるに上げておく。(3)ボウルに「トッピング五穀で健康」を入れ、(1)、(2)、「たっぷり柚子ぽんず」、オリーブ油、コショウを加えて混ぜる。(4)器に盛り、水菜を散らす。

 ◆エスニックアボカド炒飯

 作り方/(1)フライパンに油を熱し、エビ、ご飯、コーンの順に加えて炒め、ナンプラー、「ステーキしょうゆにんにく風味」、コショウで調味する。(2)「トッピング五穀で健康」、アボカドを加え、さっと混ぜ合わせる。(3)器に盛り、香菜、レモンを飾る。

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