シェフの愛用食材:美の・佐川美雄店主 ヤマサ醤油「重ね仕込しょうゆ本懐石」

2012.04.02 397号 12面

 ◆づけに最適、風味が際立つ

 東京・新橋の隠れ家的割烹で予約2週間待ちの人気を誇る「美の」。店主の佐川料理長は、ヤマサ醤油の「重ね仕込しょうゆ本懐石」を「味がまろやか。うま味もあって奥深い。香りも刺激臭がなく、おだやかで素材の味わいを生かしてくれる」と評する。

 「重ね仕込しょうゆ本懐石」は深い味、ふくよかな香り、明るく澄んだ色が特徴のヤマサ最高峰の濃口醤油。大豆、小麦、塩という使用原料は従来のまま、独自技術によって高品質な味、色、香りを両立している。

 そのままで刺し身醤油に使える逸品だが、佐川店主は「づけに最適」と料理人としてのひと手間を加えることを提案。「土佐醤油にすると刺し身が一層引き立つ。真ダイのづけを作ってみたが、白身の色もきれいなまま、タイの味も生きている。昆布締めで使う塩を『重ね仕込しょうゆ本懐石』に変えれば、昆布の香りに負けずに風味が際立つ」。煮炊きでも「ブリを煮付けたが、色艶がよく、みりんを使わなくてもいいほど。加熱するとさらに香りが立つ」。

 料理人が具材を引き立てるためにさまざまに凝らす料理法を、一段高いレベルへと高めてくれる「重ね仕込しょうゆ本懐石」。一度使えば品質の高さに新たな創作意欲がかき立てられること請け合いだ。

 ●「重ね仕込しょうゆ本懐石」 ヤマサ醤油(株)(千葉県銚子市新生町2-10-1)

 うま味の目安となる窒素分が一般的な醤油より20%多い超特選醤油。3種類の麹を使う重ね仕込:追い麹製法(特許取得)によって、素材を生かすやわらかな香りと色、強い甘味、うま味を引き出している。

 規格=1.8リットル、ハンディボトル

 ●「美の」東京都港区新橋5-9-5、NTビル1F

 ●佐川美雄(さがわ・よしお)店主=1972年3月東京都目黒区生まれ。92年現「加賀料理 杉の家 やまぐち」の山口店主に師事し、日本料理の世界に入る。京都を中心に関西の料亭やホテルなどでもキャリアを積み、03年に「美の」を開店して独立。美のは3500円のおまかせコースのみ。焼酎100種、日本酒30種と多彩な酒類も人気。

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