出展社からは「積極的に興味を持ってくれるお客さまが多い」との声多数

牛肉の食べ比べ試食は大人気

肉料理に合う食材が多彩に並んだ

アルコールの試飲ブースは集客力あり

配膳ロボットの実演パフォーマンスには人だかりが

来場客とブースの距離感がほどよく、活気に満ちている

　焼肉業界、飲食業界向け専門展示会「～ミートフードEXPO～焼肉ビジネスフェア2020東京」（主催＝焼肉ビジネスフェア実行委員会、共催＝日本食糧新聞社）が開催され、大きな転換期を迎えた飲食業態に向けて新たな価値を提案。同時開催の「居酒屋JAPAN」と合わせた来場者総数は3万9813人（前年比3187人増）となった。次回は、21年1月20～21日、池袋サンシャインシティ（東京会場）、2月2～3日、大阪南港ATCホール（大阪会場）で開催される。

　焼肉業界は高級焼肉店「叙々苑」を筆頭に、女性客を取り込む最先端の設備やサービスの導入で市場を開拓してきた歴史がある。全国焼肉協会が特別協力する「～ミートフードEXPO～焼肉ビジネスフェア」は、飲食業界の中でもいち早く人手不足対策のソフト・ハードを紹介。IT化によるコスト削減や売上げ増加の実績を作ってきた。さらに、「居酒屋JAPAN」との同時開催により、課題解決策を論じるセミナーも充実。人材育成、接客術、繁盛店の作り方、売れるメニュー開発、異業種からの参入、物件探し、人気店リサーチ、フランチャイズ、ブランド開発、食材の見極め方、外国人採用などをテーマに東京大阪2会場で60セッションを実施。これが来場者動員に大きく貢献し今年も来場者は過去最高を記録した。

　●東京　来場者2万4000人超！最新トレンド商材をアピール

　1月22～23日に東京・池袋サンシャインシティ文化会館で開かれた第12回「ミートフードEXPO～焼肉ビジネスフェア2020」の出展規模は、199社・296小間、第5回「居酒屋JAPAN」と合わせた来場者数は2万4081人（前年比1503人）となった。

　東京会場では国内外の多彩な食肉の試食をはじめ、大手酒類の春夏向けの新商品のお披露目やキャンペーンの告知、業界を先導する焼肉店オーナーの講演など業界の最新トレンドが提供された。

　食肉関係では国内外からバラエティー豊かな商材が集結。牛肉関係では九州食肉輸出入事業協同組合（経産和牛加工品）、全国肉用牛振興基金協会（日本短角牛）、高橋畜産食肉（農場HACCP認証農場産黒毛和牛）、双日食料（メキシコ産ビーフ）、MLA豪州食肉家畜生産者事業団（オージービーフ）、テンダープラスジャパン（US産・オーストラリア・ニュージーランド産牛肉）が出品され、各社独自の味付けや焼き方で試食提案が行われた。

　コメは、JA会津よつば猪苗代稲作部会が標高500m以上の高地で盆地の畑で生産した新ブランド米「いなわしろ里山のつぶ」を試食で紹介。中埜酒造は、酸味が利いたもろみのうまさと微発泡の清涼感が肉料理に相性抜群と「とらじの唄」をアピールした。黒沢牧場は、山地周年放牧で生産される生乳に地域内で栽培されている「紀州かつらぎ山　幻の果実　ジャバラ」と「三宝柑」を使用したアイスクリームを試食で紹介し、その希少性が注目された。ジェイ・パック加工は、SDGsを商品のコンセプトにした「竹炭箸」を出品し、特許・過熱水蒸気による表層竹炭技術を駆使した同品の安全性を訴求した。

　●大阪　外食店にハマる商材が勢揃い！会場は商談で大にぎわい

　2月4～5日に大阪南港ATCホールで開かれた第9回「ミートフードEXPO～焼肉ビジネスフェア2020大阪」は、出展社111社・176小間、第3回「居酒屋JAPAN」と合わせた来場者は1万5732人（前年比1684人増）を記録した。

　会場は東京同様に多彩な食肉が登場。馬肉はユッケなど、鯨肉はけんちん汁で試食提供され、人気を集めた。ポッカサッポロは東京大阪ともに、新商品「1L業務用　凍らせてできるブラッドオレンジグラニータ」をドリンクとデザートで紹介した。原料はシチリア産で果汁を15％使用し、果汁感を実現している。末広興産も東京・大阪に出展し、シャープな辛みと香りの「生コショウ」をPRした。カンボジアで生産される同品は、農薬不使用、有機肥料を用い安全・安心を追求した。シビカラブームが続く中、サンプル依頼と商談でにぎわった。