紅茶特集

嗜好飲料 2019.09.23

 紅茶カテゴリーに追い風が吹いている。19年1~2月にかけ、多くのメディアによる「紅茶とインフルエンザ」の健康報道を機に、昨年まで、微減傾向が続いていた市場の流れが変わった。紅茶全体の1~7月累計では前年比4%増と伸長が続く。リーフ市場での好調な推移に加え、ドリンク市場でも、紅茶飲料カテゴリーへの魅力的な新製品投入が続き、紅茶カテゴリー全体が上げ潮基調になっている。カフェなど専門店での紅茶ユーザーが拡大し、タピオカミルクティーなど、紅茶の周辺でも、活発な情報発信が続く。限定的な飲用シーンから縮小傾向が続いた“紅茶”に今、再成長のチャンスが巡ってきた。
 日本紅茶協会や三井農林が取り組む「紅茶によるインフルエンザへの抗ウイルス作用」などの研究や紅茶の機能価値の報道を機に、紅茶から離れていたユーザーや新たに紅茶に触れたユーザーの獲得に成功したことが伸長の大きな要因といえるだろう。
 “紅茶”本来の価値となる香りやリラックス効果などの魅力や価値に気付いたユーザーが離れず、リピーター獲得に成功しつつあるという。秋冬は、「紅茶の持つ健康価値訴求」に加え、フルーツティーやカフェインレスティーなど、紅茶の新たな楽しみ方や広がりを訴求する製品で、さらなる成長拡大につなげていきたい。(本吉卓也)

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