九州地区新春特集

総合 2020.01.17
九州地区新春特集

 ●新たな可能性見いだされる時代に
 「平成」から「令和」へと新時代を迎えた。わが国の元号制の基礎となる天皇在位が新しく変わることで、一つの節目として捉えた世界的にもまれなわが国固有の制度でもある。
 一連の即位の儀式は昨年末をもってすべてが終了し、令和2年は元年が助走期間とすれば本格的な新しい時代の幕開けとなる。元号が変わることで、日本人は一つの節目としてその時代を振り返る。
 「昭和」はまさに戦後復興と繁栄を享受し、世界に冠たる経済大国へと変貌を遂げた。「平成」はその繁栄からバブル崩壊という一貫して成長してきた拡大路線に水を差した。
 さらに関西、東北などでの大地震、度重なる豪雨災害などわが国は大きく傷つき人口減少という食品業界にとってアゲンストなる潮流も現れた。
 繁栄の「昭和」から人々は戸惑い、繁栄のあり方が問われた平成時代でもあった。われわれの基本動作は成功体験の延長にある。その常識が次第に薄れ、ゼロからのスタートが求められ、仕事の進め方にも紋切り型の正解が求めにくくなった。
 「令和」がどのような時代となるかは主役であるわれわれがどう作るかにかかってくるが、明るい未来を描ける新時代としなければならない。
 「令和」の語源となった福岡・太宰府にある「坂本八幡宮」。太宰府長官、大伴旅人が詠んだ「万葉集」の一説から導いた。以前、参拝客は微々たるものだったが、新時代に入ってからは今でも全国から連日、参拝客でにぎわっている。日本国民の新元号に対する姿勢の表れでもある。
 令和新時代は、昭和や平成の経験値が生かされるかは、はなはだ疑問であるが、その分、新たな可能性も見いだされる時代となろう。ITからIoT、AI革命が形として現れ、結実に向けての新時代にどう対応していくか。同時に人間性との兼ね合いがどう折り合えるか。総体的な知恵が求められる。(九州支局長=堀江勝)