冬季東北流通特集

惣菜 2021.12.24

 コロナ禍で多くの食品スーパー(SM)は好業績を残し、キャッシュフローの余力をもって既存店活性化や手つかずだったさまざまな部分へ積極的な投資を行ってきた。
 ヨークベニマルの今期新店は6店舗だが、リニューアルは25店舗になるようだ。売場の拡縮にとどまらず、思い切ったレイアウト変更、小型店への挑戦など、様変わりする消費生活への提案といえよう。
 東北のSMは、ドメスティックなものであることを強く認識させられる。7割近くが競合店と同じNB商品、準NB商品の品揃えと通常売価であっても残りの3割でいかに差別化できるか、競争に勝ち残っている企業が答えを出している。「リージョナルシフト」を掲げるイオンは、9月にイオン東北をスタートさせた。商品施策では16年3月にスタートした「にぎわい東北」が加工食品、生鮮、デリカ惣菜で実績を積み重ね、さらには非食品も取組みが始まる。21年度売上げは120億円を見込んでいる。東北の1次産業の活性化、雇用創出に踏み込んだ施策で地域共生モデルを確立するとしている。(東北支局長=三沢篤)