食肉加工品特集

乳肉・油脂 2022.05.13
食肉加工品特集

 食肉加工品の21年商戦は、前年が新型コロナウイルス感染症拡大による内食需要の高まりで家庭用が好調に推移した反動の影響もあり減産となっている。ハム・ソーセージの家庭用商品の伸びは鈍っているが依然内食化傾向は続いており、ハンバーグ類、焼豚、惣菜類などの調理加工品については好調に推移している。22年に入っても内食需要は堅調で、食肉加工品生産数量の22年1~2月累計では前年比1.1%増、コロナ前と比較しても増産となっている。ただ今後の動向は不透明感が強い。原材料価格の高騰や原油高などのコストアップ要因が多く、有力メーカー各社は自助努力だけではカバーしきれない状況にあるため、値上げに踏み切った。メーカー、流通それぞれが適正利益を得られる価格改定となることを願うが、2月や3月以降から価格改定を実施しているものの、一部で価格据え置きの動きもあり、不毛な価格競争が懸念される。(廣瀬嘉一)