山本純子のスゴイぜ!業務用冷凍食品(63)テーブルマーク「Craft Baker’s 石窯バゲット」ほか
●メニューが広がる2品種 シェフも納得、本格品質
バゲットというと思い出すのは学生時代。キザな先生がいて、フランスパンのおいしさは「硬い皮を噛みしめてわかる」と力説していたんですね。フランスパンの皮って、昭和ですのでお許しを。ふんわりだけが上質のパンじゃない。今やその意味を誰もがよく理解できる、豊かな時代になりました。
ベーカリー・デザートを注力するコア事業の一つに位置付けているテーブルマークによると、おいしいバゲットのポイントは4つ。クリスピーなクラスト(外側)、しっとり、もっちりしたクラム(パンの内相)、しっかりと開いたクープ(切り込み。内側の水分をほどよく蒸発)、噛めば噛むほど小麦の甘味とうまみが感じられること、です。
同社はこの本格的なおいしさを実現すべく、茨城の工場(サンバーグ)に昨年、石窯焼成ラインを新設しました。そこで誕生したのが、職人技を表現したブランド「クラフト ベーカーズ」の「石窯バゲット」です。
オーブンの床材は、天然の花崗岩という贅沢なこだわり(高そう!)。花崗岩は熱を蓄積して、そこから放出される遠赤外線で、理想とするおいしいパンが焼き上がります。
原材料にもこだわり、国産小麦を配合することで風味を立たせています。オリジナルの発酵種から多加水の生地を作り、乳酸菌酵母を使い独自の製法で発酵、熟成工程を経て、分割・圧延、焼成、凍結と仕上げていきます。自然解凍で、おいしさがよみがえりますが、さらに軽いリベイクで焼きたて感が演出できます。
発売以来、「料理を引き立たせるバゲット」とユーザーの高い評価を得ているとか。その評価ゆえに、サンドイッチをはじめさまざまなメニュー開発も進んでいます。さらに、美しいトッピングができる、気泡が小さい「石窯レストランバゲット」も人気商品に。
同社のルーツをさかのぼると、発酵技術の蓄積は、なんと75年前から。冷凍パンへの取り組みは、2008年からと実績があり、さらなる高みを目指したのが今回の商品。発売50周年の冷凍麺と共に、冷凍パン魂も熱い!のです。
●ここがスゴイ!=天然の花崗岩床で焼成
●商品概要
テーブルマーク「Craft Baker’s 石窯バゲット/石窯レストランバゲット」
規格=1本×12袋入/2合