数字で読み解くフードサービストレンド:2024年の飲食店の朝食市場

2025.05.05 555号 06面
飲食店利用の朝食:性年代客数比率の増減(ポイント)

飲食店利用の朝食:性年代客数比率の増減(ポイント)

 ●20代男性が成長をけん引

 外食・中食市場が好調です。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CREST」によると、2023年7月~24年6月計の外食業態における朝食市場規模は5190億円で、前年同期比9.2%増、調査開始の14年以降で最高規模となりました(4月号で紹介)。どのような利用者が、朝食市場の成長をけん引しているのでしょうか。

 「CREST」で飲食店利用の朝食の性年代比率の増減を見てみると、24年は男性20代の比率が2.4ポイント増加と、群を抜いて比率が増加したことがわかります。男性20代は、23年に飲食店の朝食利用機会の6.5%を占めていましたが、それが2.4ポイント増加して、24年には8.9%を占めるようになったのです。食機会数でいうと、なんと37%も増加しました。

 さらに男性20代の飲食店利用の朝食を深掘りしてみると、学生より会社員の伸びがけん引していて、週日、1人でのイートインの利用が増加していました。店舗選択理由を見ると「いつも、または定期的に行くから」の比率が増加しており、同じ店で習慣的に朝食を取る機会が増えていることがうかがえます。通勤する20代男性に定期的に利用してもらえる施策(ポイントや割引パスなど)がこの層をとらえるのに有効かもしれません。

 (サカーナ・ジャパン 東さやか)

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