電化厨房特集:ファストフード電化厨房最前線=日本マクドナルド「マクドナルド」

2008.05.01 341号 03面

日本マクドナルド(株)は、CO2削減とコスト合理化の模索に向け、オール電化厨房の試験開発に乗り出した。ただし実用化は、品質とオペレーションに、これまで以上に万全を期すことが大前提だ。オリジナルの厨房機器を開発し、別次元の厨房持論を展開するマックの取り組みだけに、周囲の関心は増すばかりだ。

マクドナルドが電化厨房に着手したのは約3年前。現在、非公表ながら数店舗で試験展開している。目的は「企業責務として取り組んでいるCO2の排出削減」と「次世代に向けたコスト合理化の模索」だ。ただし、電化厨房の実用化は、従来の品質とオペレーションを維持、もしくは向上させることが絶対条件だという。

オリジナルの厨房設備を開発する上で要になるのが、ビーフパティを焼成する「グリル」とフライメニューを調理する「フライヤー」である。(※現在試験導入しているグリルとフライヤーは、すでに米国本社で開発された認定機器)。

「特にフライヤーに関しては、ガスフライヤーに勝る性能を求めたので、開発に時間を要しました」と語るのは、コーポレートリレーション本部部長の岡野弘明さん。「フライヤー機器の重要なポイントはリカバリータイムです」(岡野さん)と言う。

リカバリータイムとは、冷凍ポテトの油槽投入で低下した油温が、製造油温に戻るまでの復帰時間のことだ。マックにとってマックフライポテトは、「集客数=ポテト販売数」を見込む、品質厳守の看板商品。しかも24時間常時揚げたてを迅速に提供しなければならない。現状は、オリジナルの強化ガスフライヤー(2槽以上)に、一定の時間差で冷凍ポテトを投入するオペレーションが、リカバリータイムを短縮する最善策となっている。つまり電気フライヤーを実用化するためには、それ以上の合理性が求められる、というわけだ。

現在、導入している電気フライヤーの熱源はヒーター式だが、次期開発に向けてはヒーター式、IH式のみならず、新しい加熱方式を模索しており、「電化厨房のオリジナル開発は第2段階に進んでいる」(岡野さん)と言う。

マクドナルドは、環境負荷の削減に向けて、さまざまな環境マネジメントを実践。24時間営業の事業拡大にもかかわらず、省資源・省エネルギーの成果を着実に積み重ねている。オール電化厨房への取り組みも、その一例に過ぎないが、外食市場をリードするマックだけに、いや応なく注目されそうだ。

◆企業メモ

日本マクドナルド(株)(本社=東京都新宿区西新宿6-5-1、新宿アイランドタワー内)事業内容=マクドナルド約3,800店を展開。年商約4,500億円の国内外食最大手。

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