メニュートレンド:ストーリーのあるメニューは強い
和食店、定食屋、居酒屋、スーパーの惣菜…などでお馴染みのアジフライを、唯一無二のメニューにブランディングしたのが、「アジ好きですか?」の「プラチナアジフライ」。通常のアジフライとの違いを楽しめるのが「食べ比べアジフライ定食」だ。
●宣伝費を1円もかけずに流行らせる
同店は「アジ好きですか?」という店名の通り、アジに特化した店。「いろいろな食材を使ったメニューは大型店が得意とするところなので、うちはニッチな分野を攻めたかった」と嶌野雄太店主。
アジに特化したメニューの中でも同店の知名度を押し上げたのが「プラチナアジフライ」。120~130℃の低温で揚げることで、衣が白金色に仕上がる。通常のものとの違いは、揚げ上がりの色だけではない。食感や味にコントラストをつけ、「高温で揚げる通常のアジフライの方が水分が抜ける分、アジの味が凝縮します。食感としては、プラチナはサクッとろ、通常はサクッふわという感じでしょうか」。
この違いを出すために、同店では高温と低温の2つの揚げ油をスタンバイさせている。「面倒なので他店ではやっていないと思いますが、そのひと手間がメニューの差別化につながっているのかも」。
また嶌野店主は「すべてのメニューにストーリーを」と言う。故郷の富津市で生産される食材の魅力を伝えたいという思いが飲食店を始めた原点であり、そこには物語がある。「メニュー誕生の背景やストーリーは共感を呼んで、広まりやすくなる。こじつけでもなんでもいいから考えて、発信することはヒットにつながると思いますね」。
大手メディアに限定せず、これまでに数多く取材を受けてきた。「どんな媒体でも取り上げてくれたら、見る人は必ずいる。一人でもうちの店を知ってくれる機会があるなら、断る理由はありません。広告宣伝費0円で認知度を上げてこられたのも、そのおかげかな」。
ヒットメニューや流行る店を生み出す店主の発想には、他の人にはないキラリと光るものがある。
●店舗情報
「アジ好きですか?」
所在地=東京都練馬区練馬1-15-2 ミラエル練馬西口102/開業=2021年6月/坪数・席数=8坪・12席/営業時間=11時30~14時30分、18時~22時(売り切れ次第終了)。不定休(詳細は同店の公式SNS参照)/平均客単価=昼1800円 夜4000円/1日平均集客数=平日40人、土日祝70人
●愛用食材
「タマサ印 特選 うす塩しょうゆ」 宮醤油店(千葉県富津市)
フライにも刺身にも合う
嶌野店主の故郷、富津市で190年余りの間、醤油造りを営み、全国醤油品評会で多数の受賞歴をもつ老舗の名品。「富津の醤油といったらコレ。フライにも刺身にも合います」と嶌野店主。
規格=1L(常温)














