USA発この新食材に注目!:「マスティハ」 世界一古いチューインガム ピロリ菌にも効果

2011.11.07 392号 15面
マスティハの樹液を結晶化したもの。顆粒にするには、すり鉢でする

マスティハの樹液を結晶化したもの。顆粒にするには、すり鉢でする

ヒオス島で栽培されているマスティハの木

ヒオス島で栽培されているマスティハの木

 ●マスティハ(Mastiha) マスティハショップ(MasyihaeShop.)

 「マスティハ」は、ギリシャのヒオス島でだけ生育する、2、3mの高さの常緑樹から採れる半透明の樹脂。樹木に切り込みを入れて樹液を採り、それから長いプロセスを経て結晶化される。

 歯を清潔にし、口臭をフレッシュにさせる効果があり、古代ギリシャの時代から、世界初のチューインガムとしてかまれてきた。ローマ帝国の時代には、皇帝がマスティハ・オイルをワインにまぜて飲んだという。昔から胃腸の病気に使われており、ピロリ菌に対する効果は確認されている。

 さわやかな、木の香りのする心地よい独特の風味と、ややもろいながら粘性のある食感が特徴だ。スパイスの一種として利用され、ほのかでユニークな香りを添える。キャンデー、チョコレート、アイスクリーム、ケーキやパン、紅茶、コーヒー、パスタ、リキュール、乳製品などさまざまな食品に使われる。アイデア次第で無限の可能性がある。

 マスティハの生産国、ギリシャだけでなく、サウジアラビアでは、おかゆの風味付けに、レバノンでは牛乳ベースのデザートに、と中近東でも幅広く使われている。

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