施設内飲食店舗シリーズ 横浜ロイヤルパークホテルニッコー 品格とハート

1993.09.20 36号 8面

今年7月16日、横浜の桜木町に地上高二九六m、七〇階建ての日本一のノッポビル「横浜ランドマークタワー」が完成し、物販一二一店、飯食四五店、サービス二四店の計一九〇店舗から成るショッピングモール「ランドマークプラザ」(既報8月16日号記事掲載)がオープンしたが、この9月15日には新たに「横浜ロイヤルパークホテルニッコー」がグランドオープンした。

同ホテル(本社‐横浜、太田泰也社長、資本金二六億五〇〇〇万円)は、91年3月に三菱地所九〇%、日本航空開発一〇%の出資で設立されたもので、横浜ランドマークタワーの中核的都市施設として建設が進められていた。

総投資額七〇〇億円、客室数六〇三、同タワーの四九階から七〇階、プラザ棟(宴会棟)の地下一階から四階がホテル施設で、客室に加え一二の大小宴会場と和洋中一〇店の飲食施設ほか、茶室一部屋、さらにはチャペル、神殿などの式場、会員制フィットネスクラブ、その他関連施設を組み込んでいる。

ホテルは五二階から六七階と一七フロアに展開しており、すべてが国際規格の部屋で、しかも全室が超高層階という特色にある。

同ホテル施設はまた、オフィス、ショッピングモールと一体化した複合都市施設という性格にあるだけに、“二一世紀の国際シティホテル”を目ざしており、徹底したホスピタリティと充実した質的サービスで施設を運営していく。

九四年春には隣接地に横浜国際平和会議場も完成することになっているので、この宿泊および料飲ニーズに対応する意味でも、品格とハートのあるホテルオペレーションを展開する考えだ。

初年度売上高一三〇億円の目標を立てており、ホテル稼働率を六〇%以上、客室、料飲、宴会ともに各三〇%の部門別売上げを見込んでいる。

◆施設概要

▽名称「横浜ロイヤルホテルニッコー」

▽所在地/横浜市西区みなとみらい二‐二‐一‐三

▽従業員数八四〇名

▽延床面積約二万四〇〇〇坪

▽主要施設

①客室/六〇三室、一般フロア五二〇室(五二階~六七階)エグゼクティブフロア八三室(六四~六六階)

②料飲施設/スカイラウンジ(七〇階)

フレンチレストラン、日本料理、中国料理(六八階)

メーンバー(二階)

ティーサロン(一階)

バンケットラウンジ(宴会棟一階)

カフェ、鉄板焼(地下一階)

③宴会場/スカイバンケットルーム二室(七〇階)

大宴会場一室(宴会棟三階)

中宴会場一室(宴会棟二階)小宴会場七室(宴会棟二、四階)

プライベートダイニングルーム一室(宴会棟二階)

④式場/チャペル、神殿(地下一階)

⑤その他/会員制フィットネスクラブ(四九階)

写真室、衣裳室、美容室、理容室、フローリスト、茶室、ビジネスセンター、グループレセプション、旅行代理店、ベビーシッタールーム、宴会予約サロン、ホテルショップ、駐車揚(一四〇五台‐ランドマークタワー全体)

◆客室コンセプト

客室のすべては国際サイズで統一しており、快適な居住性に加え、オーソドックスで品性のある内装デザインを訴求している。

各部屋からは横浜市内をはじめ東京湾岸エリア、伊豆半島、富士山などが眺望でき、景観が楽しめる超高層ホテルを売りものとしている。

《フロア構成》▽一般フロア(五二~六七階)

落着いたインテリアに加え、ゆったりとしたエレベーターホールを中心に計五二〇室の客室を配置している。五二階には車椅子の利用に対応できるようハンディキャップルーム(六室)、六三階にはノースモーキングフロア(四〇室)も設置している。

▽エグゼグティブフロア(六四~六六階)二層吹き抜けのエグゼグティブラウンジがあるほか、専任スタッフによるチェックイン、チェックアウトに加え、ウェルカムドリンクやカクテルサービス、朝食サービスを用意するなど、システムを整えている。

《代表的客室タイプ》▽モデレート(ダブル、ツイン)ツインルームとして最もスタンダードなタイプ。ビジネスに観光にと多様な使い方ができる。

▽スーペリア(ツインのみ)

総計二四〇室を占める主力タイプ。四一㎡という国際サイズに加え、バスルームには独立したシャワーブースが設置してある。

▽デラックス(ダブル、ツイン)ラウンドマークタワーの四階に位置するというルームレイアウトになっており、各フロアともゆとりの空間となっている。

各部屋にはシャワーブースに加え、バスルームからも眺望が楽しめるよう小さな窓を取り付けてあり、リラックスできる。

▽和室スイート

同ホテル唯一の和室タイプで、畳の部屋が心を落ち着かせる。風呂も伝統的な総桧造りのもので、地上六五階とは思えないやすらぎがある。

▽ロイヤルスイート

同ホテルの最上級のスイートルームとランドマークタワー六六階のベイサイドコーナーを占める間取りで、約九〇坪という広さが自慢。

調度品なども格調高く、世界のエグゼクティブに納得してもらえる部屋としている。

◆料飲施設概要

▽スカイラウンジ「シリウス」(七〇階、二二二席)ランドマークタワーの最上階に位置し、横浜の港やベイブリッジを眼下に見おろすことができる。“星”をデザインテーマとしており、ラウンジ席とバーカウンターに加え、デラックスなコンパートメント席も設けている。夜は生演奏が楽しめる。

▽フレンチレストラン「ル・シェール」(六八階、六八席)ホテルのメーンダイニングでヨーロッパの古城のダイニングをイメージしている。逸品揃いのフランス料理を提供する場で、ランチ(コース)が三五〇〇円から、ディナー(同)は七〇〇〇円からの料金体系となっている。

一般テーブル席のほかに、「アルマ」「シャトレ」など定員一〇名の個室もある。室料は一会食当たり一万円。

▽日本料理「四季亭」(六八階、一四八席)数寄屋造りの日本料理レストラン。店名のとおり、日本の四季折々の旬の素材を使った和食や本格的な懐石料理を提供しており、カウンター席では寿司のアラカルトも食することができる。朝は7時から9時30分まで、朝食サービス(二六〇〇円)も実施している。昼は四〇〇〇円から、夜は懐石一万円から、天ぷら料理八〇〇〇円からという料金体系で、客席フロアにゆとりがあるだけに、「松風」「若原」「青葉」「稲穂」「風花」など定員六~一〇名の個室も備えている。

▽中国料理「皇苑」(六八階、一一七席)本格的な広東料理を中心としたチャイニーズレストランで中国のアンティークを飾った店内はモダンな東洋情緒をアピールしている。

ランチ四〇〇〇円、飲茶単品八〇〇円、ディナー(コースメニュー)九〇〇〇円からという内容。

このほか、ホテル内にはメーンバー「ロイヤルアスコット」(二階、五六席)、カフェ「カフェフローラ」(地下一階、一一八席)、鉄板焼「よこはま」(地下一階、五〇席)、ティーサロン「ブルーベル」(一階、四四席)、バンケットラウンジ「ルピナス」(宴会棟一階、三〇席)、ケーキショップ「コフレ」(地下一階)、茶室「開光庵」などの施設を展開しており、多様な飲食ニーズに対応している。

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