いま、喫茶店は? なぜ?プロントの急成長
最近、新しい店舗業態として、UCC上島珈琲とサントリーの合弁会社で運営するプロントが急成長している。コーヒーショップのパイオニア・ドトールコーヒーショップが、平成5年で三〇〇店舗となった。一方、プロントは、コーヒー一杯の価格一六〇円(ドトールショップ一八〇円)で、夕方5時までがコーヒーショップで、同6時からがショットバーに変る二毛作店舗として人気がある。
プロントの関係者によると、同店に同じ客が昼と夜二回きてくれるケースが多いという。しかも、コーヒーショップだけであると夜の客足がどうしても減少してしまう。それを補足するためにアルコール類を置いて夜の客をつかもうということである。いわゆる、パイオニアであるドトールコーヒーショップを充分研究した結果の店舗といってもよい。
ドトールコーヒーショップでの弱点をついてきたプロントだけに、ドトールコーヒーの巻き返しが注目される。ドトールコーヒーショップは、「オリーブの木」というパスタの店を展開しているが、この店舗のノウハウの一部をドトールコーヒーショップに活用できたらおもしろいと思われるが、同社にそれだけの勇気があるかどうかにかかっている。
プロントのメニュー構成は、夜と昼ではまったく違い変化に富んでいる。一方のドトールはメニューが固定化されてきた。この辺も再考する余地が残されている。
新しいコーヒーショップでの二業態が今後どのように変化していくか注目される。