飲食店の血液型対応学(7)歴史を支配する
日本人にはA型が多い。A型は建前主義だ。本当はそうしたくないのに、皆の前でええカッコしなければならないと思い込んでいる。だからここ一番という場面で、ぐっと自分の「本音」をおさえることが多い。
「本音」を抑えることが、わが国では美学と思われている。まず建前が優先。その後にほんのちょっぴり、自分の本音を出す。お国のために自分のわがままは抑圧する。「欲しがりません、勝つまでは!」。これが太平洋戦争の軍国主義の精神だった。
この精神構造というよりもA型気質は、今でもほとんど変わっていない。第一義の建前が、「お国のため」から「会社のため」に変わっただけなのだ。また人によっては、「マイホームのため」であったり、「主義主張のため」であったり、「彼」のため? であったりする。そうした「建前」のためなら、死をもいとわないというのが、A型血液型の一般的な特徴である。まさに建前主義は、A型の専売特許である。
いかにもこうした「建前主義」が、わが日本人の精神構造のように言われることがあるが、とんでもない間違いだ。実は何てことはない。たまたまわが国に、A型血液人間が多いためなのだ。もしも日本人のほとんどがO型なら、わが国の歴史は完全に違ったものになっていたろう。お山の大将になりたがるO型気質からして、初めから一つの国家として存在していなかっただろう。
本州・四国・九州・北海道はそれぞれ別の国家であったかもしれない。もし一つであっても、常に分裂していたに違いない。北海道はソビエトと組んで独立運動が盛んだったり、北九州は韓国との併合問題で揺れていたかもしれない。
国民の血液型気質こそが、民族の歴史を支配し、国を動かしている本質なのである。
筆者は子供のころから、大人がしばしば見せるこうした「建前のためにぐっと自分を抑える」という光景を、なんとも不思議なものだと思って見てきた。
わが父は、地方公務員の幹部であった。わが家にはいつも、部下の人たちが押し寄せて宴会が開かれていた。しかし、その宴席で酒に酔って口論が始まることはしばしばあった。だんだん大声で言い合うようになると、決まって止めに入る人間がいる。「まあまあ、ここは酒の席だから」と盛んになだめすかし、廊下に連れ出すのである。
子供だった筆者は、そうした光景を階段のところでよく見ていた。止めに入った人間が決まって言うせりふがある。「お前の気持ちは分かる。がしかし、今日は○○の日じゃないか! ほら県庁の幹部も来てるんだから、みっともない姿は見せられないよ。ここは俺に免じて、我慢しろヨ! お前の本心はきっと伝えてやるからナ」と、慰めているのである。本音での討論より、この宴席をなんとか無事にまとめあげることが優先されるのである。
A型はたいてい「きまじめ」である。自分の本音は取りあえずしまっておくのである。この宴席は大事なセレモニーだ。何が何でも県の幹部を満足して帰さねばならない。だから、まずけじめをつけることが大事なのだ。キチンと筋を通すことが優先されるのだ。
だからA型は、筋を曲げるとか、ケジメのない行動を一番嫌う。もしあなたのお店の店長や幹部がA型なら、以下のことは絶対してはならない。
(1)店長から指示された仕事は、途中経過報告などせず仕事が終わってからの報告で良い。
(2)細かいことはいちいち店長の判断を仰がなくても、事後報告をすれば良い。
(3)休みの前日の仕事の引継ぎは、営業日報に書いてあるからそれを読んでくれれば良い。
(4)パートさんへの仕事の指示は、店長にいちいち聞かなくても普段通りにやれば良い。
(5)店長との事前の打合わせもなく、朝礼や会議で勝手に自分の意見を言っても構わない。
(6)新しい納品業者さんが見えたがいちいち店長にあいさつなどしなくて良い。
(7)町内会費の集金が来たので、一〇〇〇円だったので店長に相談せず小口現金から払っておいた。
(8)サラダ用レタスが不足したので、隣のスーパーで自分の財布から出して購入した。
(9)サーモンフライが切れていたので、料理長と相談して海老コロッケに変えた。
(10)退店の時間になったが、店長の姿が見えなかったのであいさつせずにお先に失礼した。
以上の一〇項目を見て、もうお分かりだろう。まずA型店長にはなんでもしつこく相談することである。ビジネスの基本は、「報告」「連絡」「相談」のホウレンソウだと良く言われるが、部下の勝手な行動を最も嫌うのがA型上司だ。
そこで対策。こうすればA型店長は多いに喜び、きっと君を称賛してくれるはずである。
★いちいち細かいことまで、逐一店長に直接報告し相談すること。
★文章で提出するときは、くどいようだが詳しい口頭の補足説明が不可欠。
★下準備・根回しは、くどいほど事前にしておくこと。
★細かいスケジュールや書類には、必ず目を通し知っておくこと。
★報告の後に、必ず「それはどうしてなのか?」としつこく質問すると良い。
★店長は独自の意見を持っているから、必ずそれを聞いてメモすること。
キーワードは、「しつこい報告」「細かい報告」「事前の根回し」「補足説明」「細かい書類」「メモ魔」「質問する」などである。A型はきまじめで、面倒見屋なのである。だからこうしたしつこいやり方が大好きなのだ。店舗の責任者として、責任を全うしたい、筋を通したい。だから部下にうるさくするのである。
こうしたしつこいやり方をこれでもかと続けてゆけば、店長は「こいつに任せておけば安心だ」とばかり、姿を消すはず。そうすればもう、あとはあなたの独壇場! お好きなようにおやんなさい! でも必ず翌日は、いつものしつこい報告忘れないで下さいね。
(血液型対応学研究所・エービー海老尾)