リンテック、からし抽出物から鮮度保持剤「ワサオーロ」発売
リンテック㈱(東京都千代田区、03・3256・3835)とフジテクノ㈱は、医薬品メーカーの㈱ミドリ十字が開発を進めていた、からし抽出物を利用した食品添加物「ワサオーロ」の製品化に成功、5月1日から抗菌・鮮度保持用の機能性フィルム「ワサオーロ・シート」、ラベル状の「ワサオーロ・ラベル」として販売を開始する。ワサオーロ・シートは包装の内部に入れるだけで、ワサオーロラベルはガス透過性のフィルムに貼るだけで、イソチオシアン酸アリルを主成分とする「ワサオーロ」が包装内で徐々に拡散し、鮮度保持効果を発揮するというもの。鮮度保持剤としては包装内の酸素を吸収する脱酸素剤が広く使用されているが、「ワサオーロ」は嫌気性の微生物にも効果が認められており、全く新しい鮮度保持剤として注目を集めそうだ。
「ワサオーロ」は、わさびやからしに含まれる精油成分のイソチオシアン酸アリルをエステル化した製剤で、昨年9月には食品添加物として厚生省に届け出を済ませている。
イソチオシアン酸アリルには、抗菌力やエチレンの生成抑制効果を有することが知られていたが、強い刺激臭のために工業的に利用されるには至っていなかった。ミドリ十字はこの刺激臭を徐去することに成功。また精油成分の揮発性を利用して対象物に表面接触させることで、優れた効果を発揮することを突き止めた。同社はこれを「ワサオーロ・システム」と命名し、商品化を検討していた。
リンテックとフジテクノは、ワサオーロをシート状のフィルムとラベルにすることで、ワサオーロ・システムの効果を十分に発揮させ、さらに使いやすくすることを可能にした。
ワサオーロ・シートはフィルム面からワサオーロが徐々に放出するように加工した物で、包装の内部に入れるだけで抗菌、鮮度保持効果を発揮する。
また、ワサオーロ・ラベルは商標などを表示するラベルの裏面にワサオーロ加工することで、ガス透過性の包材に外側から貼ることにより内部に成分が浸透し、効力を発揮する。
用途は、もち、パン、するめ、麺類などの防■、弁当、惣菜、寿司、浅漬などの菌数抑制、生鮮野菜の鮮度保持や穀類、茸、青果などの防虫などにも利用できる。
価格は、シート一㎡当たり一七〇〇円、ラベル一㎡当たり三〇〇〇円と、脱酸素剤に比較するとやや高めの設定となっているが、バリヤー性の低い安価な包材でも使用できるため、ポスト脱酸素剤としての関心も集まりそうだ。
また、ミドリ十字では近く野菜の洗浄や漬物の調味液など向けに水溶性「ワサオーロ」製剤の商品化も計画している。














