だから素敵! あの人のヘルシートーク:エイジングスペシャリスト・朝倉匠子さん

2007.07.10 144号 3面

20代の頃、モデルや司会者としてテレビで笑顔を披露していた朝倉匠子さん、現在はエイジングスペシャリストとして活躍中だ。アンチエイジングのスキル満載の新刊周辺から、どうしたら美しく年齢を重ねられるか、伺おう。

例えば40歳を過ぎて、20歳の時より輝いていたら、30歳の時の自分よりも身体が動いたら、人生楽しいと思いませんか。いま、それがかなえられる時代だと思います。

私は38歳にして米・カリフォルニア大学アーバイン校で「ジェロントロジー(加齢学)」を学びました。「生涯自立した個人とそれを支える社会の実現」が研究のミッションで、アンチエイジングもその中の一つ。キッカケは実に個人的な話です。36歳で出産後、体調不良で肌もボロボロ。たまたまロスの病院のある医師と出会い、驚くほど回復しました。この体験で「これから人は身体のメンテナンスをしていく時代なのかもしれないな」と実感。そのドクターに頼み、勉強していくうちに「これは美容だけの問題じゃない。生き方そのものもメンテナンスしなくては」と。長くなっていく人生の中で、それをトータルでみる学問はないかと考えたら、ちゃんとあったわけです。

ヨーロッパには大人文化がある、素敵な大人がいるといわれます。それは社会の構成が日本よりも早くそうなったから。日本はこの前まで子供と若者が高シェアの国でした。ヨーロッパが100年かけて創ってきたことを、日本は40年、中国は20年でやらなくてはならない。医療においても日本はまだ感染症予防システムが中心ですが、生活習慣の結果の疾病中心へ切り替えを図らなくてはなりません。

でもここ1~2年、世の中は随分変わってきました。人口の多いところに経済が生まれ、社会の中心になるのは当然。うれしいことです。受け手に求められるのは、年齢を受け入れる潔さ、立ち向かう勇気と知性。あふれる情報の中、上手に必要なものを取り入れることは大変なワークだと思います。

食に関してはバランス&バラエティーが何より。この世に完全な食品はないので、一点集中はダメ。アメリカで肥満が問題となっている地域は本当に食べる品数が少ない。たくさんの食材数を食べる、日本には素晴らしい文化があります。

それからデトックス食材。王様のトップ4として、私はタマネギ、ネギ、ニンニク、ニラをあげています。4つとも大好きで毎日食べてます。きょうはニラとタマネギをモヤシとサッと炒めてとか、煮込みうどんの中におネギをパアーッと散らすとか。

亡き母は料理の先生でした。形見は厚いノートのレシピ。この夏、息子と一緒にそれをレビューしてみようと計画してるんです。夏が過ぎたら彼はアメリカの高校に行くので、その前にね。「おばあちゃんの作るものは100点、おふくろのは80点」が彼の評価(笑)。そのくらい素晴らしい母の味です。子供が小さい頃、何が大切かってそれは「自分は愛されて育ったんだ」という刷り込みだと思います。料理を一緒に作ることは、そのレビューになるはず。留学でなくても中学生くらいまでじゃないでしょうか。食べ物も含めた母親の文化を子供に刷り込めるのは。後はそのベースをもとに本人が作っていく。彼は、ご飯事情がなかなか大変なアメリカに行くので、ラッキーです。離れゆく息子に「ママのご飯はやっぱり最高だった」と思わせるチャンスかな(笑)。

◆プロフィール

あさくら・しょうこ 1956年、東京生まれ。青山学院大学在学中から、資生堂、ホンダ、コカコーラなどコマーシャルモデルとして活躍。その後、テレビ司会者などタレントとして活躍したのち渡米。カリフォルニア大学で「ジェロントロジー(加齢学)」を学び、「アクティブ・エイジング」=能動的、精力的、美的加齢法を提唱している。TBS「ジャスト」、日本テレビ「情報ツウ」のレギュラーコメンテーターを務めるなど多くのテレビ、雑誌に出演。

http://www.shoko-asakura.com/

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