月刊・漢方美人:苦手な夏、どう過ごしたらいいの?

2006.07.10 132号 8面

Q.毎年、夏バテをしてしまいます。暑い夏を快適に過ごすためにはどうしたらいいでしょうか?(30代女性)

A.夏バテは気陰両虚(エネルギーと身体に必要な水分の不足)が主な原因です。

●水分とエネルギーを体内に蓄える

梅雨も終わりに近づき、本格的な夏の到来が待たれます。気温と湿度の高い日本の夏を、夏バテせず快適に過ごすためには工夫が必要です。

人間は体温を一定に保つために暑い時は汗をかき、熱を発散します。夏は発汗が多くなりますが、これは暑さに順応するためのことです。しかし、汗をかき過ぎるとエネルギーを消耗し、身体に必要な水分やミネラルが失われます。さらに、蒸し暑い夜は睡眠も不足しがちになります。また、冷たいものをついつい口にしてしまうせいで、胃腸の働きが弱まり、栄養を吸収しにくくなってしまいます。そうすると必要なエネルギーの補給が間に合わなくなり、夏バテの症状へと発展してしまいます。

中医学では、毛穴のことを気門と言います。暑い季節には、この気門を通じて汗とともに必要なエネルギーまでもが体外へと漏れてしまいます。そうするとのどの渇き、多汗、頭痛、だるさなどの気陰両虚の症状がみられるようになります。また、高い湿度の影響で胃腸の働きが鈍くなり、余分な水分が代謝されず体内に滞ってしまいます。この状態を中医学では暑湿内停といいます。この場合、めまいや吐き気、下痢、むくみなどが症状として現れます。

●まずは胃腸を整え栄養補給

必要な水分(陰)とエネルギー(気)を体内に蓄え、余分な水分を代謝させ胃腸の働きを良くすることが、中医学で考える夏バテ対策です。まずは、胃腸を整えて栄養補給できる状態にしましょう。

食材は、スイカやキュウリ、緑豆、冬瓜、豚肉、サンザシなどがおすすめです。スイカの実と皮の間の白い部分は中国では水分代謝を良くする漢方食材として知られています。デザートにスイカを食べる時は、意識して食べてみるのもよいでしょう。

●早朝の散歩、睡眠たっぷり

日中の運動は控えめに、日差しの穏やかな早朝にさわやかな空気を吸いながら散歩をするのがおすすめ。気を補給し、代謝を良くする効果があります。睡眠をたっぷりとり、冷たいものをとり過ぎないよう心がけてください。

◆オススメは『麦味参顆粒』、『勝湿顆粒』

エネルギーと必要な水分を補う『麦味参顆粒』。水分のとり過ぎ、滞りによる胃腸の不調に『勝湿顆粒』。

◆シノアカフェ 緑豆酸梅湯

夏バテやむくみが気になる時も、口にしやすいさわやかな酸味。身体の余分な熱や水分を追い出してくれる、夏の中国の代表的なデザート

〈材料〉(作りやすい分量)

・緑豆(乾燥)…………100g

・水………………カップ10

・スモーク梅(または梅)………10~12個

・グラニュー糖…………大さじ5~6

〈作り方〉

(1)緑豆は洗って1時間水(分量外) につけて戻す。水気をきって分量の水とともに鍋に入れ、アクを取りながら約1時間煮る。

(2)緑豆が柔らかくなったらスモーク梅、グラニュー糖を加え、グラニュー糖が溶けたら火を止める。

*『お部屋で「薬膳カフェ」』(七沢なおみ著・祥伝社)から

◆東洋エクササイズ 夏バテ

関元(かんげん=ルビ、おヘソの真下指幅4本下)を刺激すると、元気の元がつく。陰陵泉(いんりょうせん=ルビ、ひざ下内側の太い骨の真下。頸骨の内側、窪んでいる所)は水分代謝のツボ、身体のむくみを取る。ともに9回押して1クールを3回。陰陵泉は女性の場合は右脚が先、次に左(男性は逆)。

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