味なCMおっかけ話 サントリー 「ニューオールド」

1997.01.10 16号 6面

「恋は遠い日の花火ではない」。でも、近くになんてそんなおいしい話、ころがってないもーん。あーん! 恋がしたーい。独身オンナも既婚オンナも(!?)「恋願望」がいっぱい。…ん、でも結構近くにも転がってるのかしら…と思わせるのがサントリーのニューオールドのCM。

年下の男性が大モテの昨今、このCMでも年下男が憂いのある年上女性に恋心? と、年を重ねた女性にも恋の夢や希望を与えてくれるストーリー。

女が自転車を修理してくれる男をちらっと見上げる。女性の視聴者心理としては「おっ、かわいい!」。視線を落とし“ついてないね”、男は“僕はついてます”の言葉に再び女は大きく見上げる。

「あーん、いいなぁ」。何度目かの恋に焦がれる女たちも、同時に胸がドキンとしてしまう。

この「ニューオールド」のCM、冬の夕暮れ時を撮るために撮影は朝4時から始められた。お湯割りのホット感を出すために熱ーい、熱ーい熱湯でのお湯割り。熱くて持てないほどのそのお湯割りの“本物”をさすが女優、田中裕子さんは一言の文句も言わず何度の撮り直しでも飲んだそうだ。

ん? となるとかなりイケル口かと、サントリーに聞いたら「まぁまぁ飲むという程度のようですよ。撮影は仕事だからプロ根性でしょうね」とのこと。

「恋は遠い日の花火ではない」を実感するのか、最後に自転車がピョンとはねる。ダンナの沢田研二さんはキリンでビールを、ツマはサントリーでお湯割りを、夫婦揃ってお酒のCMに出演中。花火は結構近い夫婦関係でも成立するのかもね。(ハナ)

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