Ｑ　子供の肥満について教えて下さい。小学校１年生の次女は身長１２５センチメートル、体重２９キログラム。全体に大きいのですが、お腹がポッコリしてムチムチしています。少しはやせた方がいいのでは……と思いながらもなんだかかわいそうで。どうなんでしょうか。

Ａ　子供の肥満は非常にデリケートな問題で、どのラインからこれを定義するか専門の分野でもまだしっかり決まっていないんですね。体型的な話からいったら、お腹ポッコリは当たり前。小学生一年生の女の子が裸になってみたら、皆お腹がポッコリ出ていますよ。

また、これは大人でも子供でもですが、肥満というのは身体の中の体脂肪が異常に増加した状態をいうので、俗にいう筋肉太りは当てはまりません。だから同じ身長と体重の同性、同年齢の人でも、片方は肥満、片方は正常ということもあるわけです。

ですからご質問の情報だけでは判定は非常に難しいですが、ある標準体重表によると六齢の女児一二五センチメートルの理想体重は二四キログラムとなっているから、これからみると五キログラムほど多く、比率では二〇・八％で軽い肥満。背も大きくて、少し太っているということになる。

子供の肥満の原因としては、遺伝要素、食生活、運動習慣もありますが、何よりもお母さんの影響が大きいんですね。おハガキだけではお母さんご自身が太っている方かどうか分かりませんが、たとえば母親が油っこい物、甘い物が好き、間食の習慣がある、家でわりとゴロゴロしている‐‐となると、子供に確実に影響してきます。

そのへんのところをよく考えて、改善していくといいですね。とはいっても子供はデリケートですから、コンニャクばかりを食べさせるようなやり方は絶対、しないで下さいね。

指導・東京慈恵会医科大学助教授　阪本要一氏

協力（株）タニタ