エッ!ホント:ナス、ごちそうはヘタにあり

1995.12.10 3号 13面

しぎ焼きならば丸ごと使うけれど、いためものなどの材料にするナスは、まな板の上でまずヘタを取って……という処理をしてしまいがち。ところが本当は、このヘタの部分が一番おいしくてエネルギーが詰まった場所なのだそうだ。ナスは下の部分は柔らかくふくらんでいる。対してヘタの部分は身がギュッと引きしまっている。ナス本来の栄養価も実は見た目通り、ここにギュッと凝縮されているのだそうだ。

というわけでどんなメニューでもなるべくヘタの部分を切り落とさず丸ごと使って丸ごと食べてしまうのがベスト。料理にはどうしても入れたくなければ、カットしたヘタを集めてアルミホイルでくるみオーブンで丸こげに焼く。これを粉々にした粉末を指につけマッサージすると、歯ぐきが丈夫になる。江戸時代にはそんなありがたいナスのヘタだけ集め、コンニャクと一緒に煮た料理もあったという。

ナスだけでなく、玉ネギも下の固い部分がナスのヘタに相当するエネルギー凝縮部。

捨てればゴミ、使えばパワーのモト、ゴミも減って身体にもいい、嬉しいお話だ。

(日清食品フーディアムセミナー 菜味会主宰・川口はるみ氏の講演から)

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