12月3日。今日はひっつみの日
12月3日は岩手県生めん協同組合が制定したひっつみの日。ひっつみとは岩手県の郷土料理で、野菜を入れたしょうゆ味の鍋の中に、水で練った小麦粉を手でちぎって(ひっつまんで)入れる。 日付は、123を「ひぃふぅみぃ」と読むと、ひっつみの五感が似ていることに由来する。
小麦に水を加えて捏ねると粘る理由
日本の小麦粉は無漂白で、淡いクリーム色である。色はカロチノイド系色素によるが、貯蔵中に酸化されてやや淡くなる。デュラム・セモリナには色素が 多い。通常の小麦粉は直径 150マイクロミリグラム以下で、大粒と小粒があり、 約半分は35マイクロミリグラムより小さい。薄力粉は細かく、強力粉や準強力粉は粗めである。他の小麦粉や粉体と均一に混ざり、表面に水気があるものに付着しやすく、においを吸いやすい。
1~2等粉は炭水化物を70~ 78%、たん白質を6~14%、脂質を約2%、灰分を0.3~0.6%、 水分を14~15%含む。たん白質の約85%はグルテニンとグリアジン(ほぼ同量)で、水を加えて捏ねると両方が結び付き、絡み合ってグルテンができる。グルテニンは弾力に富むが伸びにくく、グリアジンは粘着力が強くて伸びやすい。グルテンは粘弾性をもつ小麦粉だけの特性である。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:一般財団法人製粉振興会 長尾精一))