4月27日。今日は哲学の日
4月27日は哲学の日。紀元前399年4月27日、ギリシャの哲学者であるソクラテスが獄中で毒を飲んで亡くなったことに由来する。
「ギリシャの木の実」と呼ばれたアーモンド
人類は古くからアーモンドを栽培していたとみられ、紀元前3200年ごろのヨルダンの首都アンマン南西部の遺跡でアーモンドの殻が発見されている。紀元 前1500年頃の地中海東岸を中心にした古代オリエント世界では、香辛料、蜜、没薬などとともにアーモンドが取引された。フェニキア商人により海路で地中海沿岸、ベルシャ湾岸、紅海沿岸に、また、アラビア商人により陸路でエジプト、インド、中国へ伝えたといわれている。
アーモンドはギリシャ神話にたびたび登場するが、ギリシャ神話の文化圏のなかで、希望、あるいは子どもの誕生を象徴するだけではなく、生命の象徴として描かれている。一方、聖書の72カ所に象徴的にアーモンドの記述がみられる。たとえば、創世記30章37節ではヤコブの豊かさ(多産)や神の祝福を約束する象徴として、創世記43章11節においては、預言者ヨセフとの関係で価値あるものの象徴として登場している。また、聖母マリアの紋章はアーモンドの花となっている。
アレキサンダー大王の東方遠征(紀元前350~323年)によってアーモンドの栽培地域は地中海沿岸の西方地域へと拡大していった。古代ローマ人たちはア ーモンドを”グリークナッツ(ギリシャの木の実)”とよんだといわれている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:日本ナッツ協会 中島洋人))