卵料理特集 卵の魅力を見直そう 養鶏場を見る-効率化で大量産卵
集約化され大量生産される養鶏場では、産卵鶏がどのように飼育され、卵はどうした経路をたどるのだろうか。
神奈川中央養鶏農業協同組合(神奈川県愛甲郡愛川町、0462・81・1082)は、四〇年前に設立された養鶏場。六〇万羽を飼育し、毎日五五万個を生産出荷する。
成鶏は一五〇日から産卵するが、一三〇日齢の予防接種済みを業者から購入、七八〇日まで五日産み一日休みのサイクルで、産卵鶏としての生涯を終える。
規格表示のいわゆるSSは一五〇日齢の若鶏で、S、MS、M、L、LLにいくほど老鶏になる。一番しっかりしたL、Mがスーパーに、規格外のLLはマヨネーズやケーキに、S、SSはおでん屋にと用途別に選別される。
鶏舎は無窓鶏舎と開放鶏舎があるが、どちらも一長一短。
産卵が目的の「適正な餌で最大の卵を産むのが使命」(彦坂誠氏)である高産卵鶏は、体も小さく経済効率の高い品質に改良されている。
鶏卵の最終発送では、環境にやさしい素材としてモールドパック、塩化ビニール製パックなどを使う。今後、残った卵、割卵後の殻など環境問題にどう取り組むか注目される。