鉄板焼きと赤ワイン ホテルオークラ「さざんか」=料飲部出身のシェフ
鉄板焼き店の雄「ホテルオークラ・さざんか」では、ここ一、二年、赤ワインのオーダーが急激に伸びている。以前(さざんか以前のコンチネンタル・レストランで)、三対七だった赤・白の比率が、いまや赤・白、七対三に逆転している。
年輩の常連客が多い同店では「赤ワインに動脈硬化の予防効果があることが認められてから一気にオーダーが増えた」という。
鉄板焼き店の先駆けである同店では馴染みの常連客が多く、シェフがお奨めするまでもなく好みのワインをオーダーされることが多い。だが、シェフが直接お客に接する以上は会話力が重要だとし、ワインの知識を広げるためのミーティングを定期的にシェフのあいだで開くという。
「鉄板焼き店のシェフには料理のみならず、接客サービス力が必要」とし、「シェフの人材はすべてサービス経験の豊富な料飲部員から選ばれる」。このユニークな人材登用は同店創業時からの伝統である。
同店では赤ワインの伸びに比例して若年層や一見層の客も増えている。「カジュアル感覚で鉄板焼きを利用する層が増え、食事に合わせてワインの選択を楽しむ方向にある」とし、さらにワインサービスを充実させる考えだ。
★人気メニュー
「桐コース」(七〇〇〇円)、牛ヒレ・二〇〇gまたはプライムサーロイン・二五〇g、ヒラメ、突出し、季節の野菜ほか。
「ホテルオークラ・さざんか」(東京都港区虎ノ門二‐一〇‐四、Tel03・3224・6731)