東北卸流通の力 リーダーに聞く
昨年は、コロナ禍での消費の動きに食品流通業界は振り回された。棚からなくなる商品も見受けられ、メーカーからの商品配荷に、3層による一定のルールが必要なのでは–と強く認識させられた。異常が日常となり、特需もあったが今年はほぼ通常の生活に戻っている。東北の人口減少と高齢化は地域経済に影を落とし、卸売業は事業領域の拡大を経営課題ととらえ、模索が始まっている。「これまでの卸としてのなりわいで7割、3割は他の商いで」(佐藤和宏国分東北社長)という考えだ。協業化も求められ、物流分野で共同での取組みは、かけ声で終わらない実効性が問われている。小売業は昨年のような数字は望めず、通期予想は厳しい。コロナ収束後の業界再編にも、関心が集まる。値上げへの対応も待ってくれない。物流2024問題、最低賃金上昇など利益圧迫要因は目白押し。今秋からの東北食品流通業界は山積する課題への向き合い方が問われてくる。リーダー6人が語ってくれた。(東北支局長=三沢篤)
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◆東北卸流通の力 リーダーに聞く:事業領域拡大で活路を
特集 卸・商社 2021.10.06昨年は、コロナ禍での消費の動きに食品流通業界は振り回された。棚からなくなる商品も見受けられ、メーカーからの商品配荷に、3層による一定のルールが必要なのでは--と強く認識させられた。異常が日常となり、特需もあったが今年はほぼ通常の生活に戻っている。東北…続きを読む
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東北卸流通の力 リーダーに聞く:国分東北・佐藤和宏社長 地域密着の協業ビジネ…
特集 卸・商社 2021.10.06国分東北は地域密着で地域卸、酒造メーカーと絆を深めてきた。こうした既存の商いに加え、事業領域の拡大が大きな経営テーマになっている。生産者や行政、仲介のベンチャー企業などとの取組みが始まっている。「ドライ中心のモノ売り7割、残り3割は低温やコト売り」と…続きを読む
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東北卸流通の力 リーダーに聞く:三菱食品・若林哲也東北支社長 未知領域と攻め…
特集 卸・商社 2021.10.06前期業績は微増収増益。4月からコロナ需要があり、卸売業の機能を果たしてきた。小売、メーカー、卸はシステムにのってモノを動かしているのが現状。どこかで人の手が入ると効率が悪くなり、コストがかかる。エラーも発生する。昨年第1四半期はそれが顕(あらわ)れた…続きを読む
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東北卸流通の力 リーダーに聞く:日本アクセス・神慶照氏 火災後の拠点再構築に…
特集 卸・商社 2021.10.06◇日本アクセス・東北エリア統括 神慶照氏 日本アクセス東北エリアの前期売上げは、1501億円で前年比2.4%増。これには物流収入が含まれている。ドライの強化で、全社的には、4年ほど前からアプローチを強めてきていて、毎年売上げを伸ばしている。東北でも…続きを読む
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東北卸流通の力 リーダーに聞く:ボーキ佐藤・平山裕一専務 家庭内調理・家飲み…
特集 卸・商社 2021.10.06ボーキ佐藤の直近の状況を見てみる。8月単月売上げが、前年比0.7%減で終わった。累計では同2.5%増、異常値をみた前期とは比較できないが、コロナ禍で善戦している。とはいえ、大きな市場の南東北、北関東での業務筋が落ち込み、ヤマ場のお盆商戦も、帰省客減が…続きを読む
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東北卸流通の力 リーダーに聞く:仙台水産・本田誠社長 業務用落ち込み量販向け…
特集 卸・商社 2021.10.06昨年6月に改正卸売市場法が施行され、また、HACCPの考えに沿った卸売市場管理など、市場を取り巻く状況が大きく変わり始めている。そうした変革の時に、本田誠氏が4月、仙台水産新社長に就いた。震災から10年という節目の年を迎え、1年半、東奔西走してきた。…続きを読む
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東北卸流通の力 リーダーに聞く:山形丸魚・鈴木徹郎社長 転機を迎えた地方水産…
特集 卸・商社 2021.10.06山形県は昨年3月31日に県内で初めてコロナ感染者が出て、感染拡大地域と同様に地域経済は低迷していった。自粛ムードが高まり、年度初めの市場流通は前年比50%ぐらいまで落ち込んだもよう。観光、飲食、冠婚葬祭全てで休業となったわけだから、鮮魚は売れない。一…続きを読む