漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(167)雨水 雪から雨へ 春一番の季節
●24節気 雨水(2月19日~3月4日頃)
雨水(うすい)とは、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まる頃のこと。昔から、農耕を始める時期の目安とされてきました。実際の積雪量はこの時期が最も多いのですが、雪のピークを過ぎて、寒さも峠を越える始まりの時節と考えることもできます。
春一番が吹くのもこの頃。これは立春から春分の間に初めて吹く、暖かい南よりの強い風のこと。日本海で低気圧が発達し、風速毎秒8m以上の暖かい南よりの強い風が初めて吹いたときに、気象庁が春一番と発表しています。
期間が決まっているため、発表されない年もあります。地球温暖化が進むと夏は長く冬は短く、四季は二季になってしまうという説があります。春一番はさらに消滅の危機に。そうならないように地球にやさしい生活をして、南風を待ちましょう。
◆ごうんろっきで気象うらない
五運六気・2024年(甲辰年)
中運と客運が土太過で重なり、雨が降りやすいうえ、主運の影響で早い春を迎えそうです。
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五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。
◆エリンギの炊き込みごはん
うま味と香りでごはんが進みます!
エネルギー305kcal たんぱく質6.4g 塩分0.6g(1人分)
〈材料・2人分〉
・エリンギ……中1本
・にんじん……小1/4本
・油揚げ……1/4枚
A・和風だし(粉末)……小さじ1/4
A・みりん……小さじ2
A・しょうゆ……小さじ1
A・ごま油……小さじ1/2
・米……1合
・水……1カップ
・三つ葉……2本
〈作り方〉
(1)米は洗って炊飯器に水と入れ、30分ひたす。
(2)ボウルにAを混ぜる。エリンギは4cmの短冊切り、にんじんと油揚げは細切りにして加えてよく混ぜ、(1)の米の上にのせて炊く。
(3)炊き上がったらさっと混ぜて茶碗に盛り、三つ葉を切ってのせる。
●エリンギ Eryngii
【栄養学】食物繊維やビタミンD、ビタミンB群、カリウムなどの栄養が含まれます。油を使い、加熱して出る水分も取れる調理法がおすすめです。
【薬膳学】脾胃の働きを整えるので、食欲不振や胃もたれなどの不調の時に用いると良いとされます。三寒四温の季節に用いてみましょう。
東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師 奈良理香子(レシピも)