ご存知ですかメグスリノキ 相馬地方では“千里眼”煎じて飲んだ

1995.10.10 1号 11面

メグスリノキという樹があるのを御存じですか。カエデ科の落葉樹でわが国特産。山形、宮城以南の本州、四国、九州に自生する。和名は目薬木。江戸時代、枝葉を煎じてただれ目やかすみ目につけると良く効くのでこの名がつけられたと言われる。福島県相馬地方では、目がかすむような時に小枝や樹皮を煎じて服用すると遠方まではっきりするので「千里眼」と呼ばれたという。

古い時代の民間療法材料だったメグスリノキだが、今夏あたりから健康食品メーカーが扱いやすいパック式のお茶製品にして発売、知る人ぞの間で秘かなブームになりつつある。写真の「めぐすりの木茶」は三g旦二四包入り一六〇〇円。栃木産の小枝・樹皮を中心に作られている。

メグスリノキの主成分はロドデンドロールで他にエラグ酸、β・ジステロール、プリペプチノイド、タンニンなど。これらの成分は肝機能を改善する効果が確認されており、その結果、白内障の視力低下やかすみ目が改善されると考えられる。アルコール性肝炎、B型肝炎、脂肪肝、排尿改善などにも効果があるという。

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