漢方ダイアリー:かゆい水虫、なんとかしたい
○6月10日(日)
憂うつな梅雨の到来…。この時期は夫からうつった水虫が悪化するので、気分もいまいち。
水虫はカビの一種らしいから、湿気が大好きなのかな…。
◆白癬菌の栄養源はケラチン
気温や湿度の上昇とともに、かゆさが増すしつこい水虫。水虫はカビの一種である白癬菌が皮膚の角質層に繁殖し、水疱や皮剥け、ただれ、かゆみなどを伴う皮膚の病気です。白癬菌の栄養源は皮膚角質層のケラチンという成分。ケラチンを多く含む皮膚や爪などに主に繁殖します。高温多湿になる梅雨の時期から秋にかけて、白癬菌の活動は最も盛んになり、症状は悪化します。
水虫は、外用薬を用いて根気よく治療することがなにより重要です。使用する時は、まず、抗菌・殺菌作用のあるハーブ入りの足温浴などで皮膚の角質層をやわらかくしてから軟膏などをしっかりと塗りましょう。症状が治まったからとすぐに塗布を止めるのではなく、最低でも2ヵ月は続けましょう。
◆消化吸収を高め、水はけの良い状態に
中医学では、水分代謝が悪く、足によく汗をかく「湿」(余分な水分)の多いタイプの方は水虫に感染する確率が高いといわれています。水分の代謝は脾胃(消化吸収をつかさどる臓腑)の働きに左右されやすいので、まずは、消化吸収力を高め、水はけの良い状態にすることです。
生もの、辛いものや甘いものの食べ過ぎは「湿」を生みやすくなるのでご注意を。
漢方では、焦三仙、五行草、瀉火利湿顆粒などがオススメです。
いままで水虫にかかっていなかったとしても、免疫力が低下していたり、足の裏などに傷がある場合、感染する可能性があります。家族間での感染もあるので、足を清潔にしておくのはもちろんですが、バスマットやスリッパなどもこまめに風にあてて乾燥させておきましょう。
○ハーブ入りの足温浴で皮膚をやわらかくしてから軟膏を
○オススメは『華陀膏』、『五行草』
サリチル酸に強い抗菌・抗炎症作用、皮膚再生作用のある蝋梅の花やつぼみから抽出された油などが配合された『華陀膏』を丁寧に塗布して。『五行草』は身体の湿と熱を取り除きます。抗菌作用があるので湿布や足温浴にもお薦めです。