おはしで防ぐ現代病:コレステロール値の改善
エスキモーは欧米の白人と同じように脂肪分を多く食べているにもかかわらず、心臓病による死亡率が非常に低く、しかも血液中の総コレステロールも低く、HDL(善玉)コレステロールが高いということが報告されている。
その原因として、脂肪の摂取量よりもその質の違いがあげられている。エスキモーは魚やオットセイなどの海の生物を主食としているのに対し、白人は陸の動物や植物を主食としている。その食物中の「多価不飽和脂肪酸」の組成の違いが、病気の発生と関連しているという。
さらにエスキモーの血液検査で、血小板凝集能の低下と血出時間の延長という特徴が認められた。この事実から魚などに多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)など多価不飽和脂肪酸が体内で増えると血栓(血液の塊)ができにくくなって、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓性疾患や動脈硬化の予防につながるとみられている。
多価不飽和脂肪酸というのは栄養上、必須の脂肪酸である。代表的なのはオレイン酸とリノレン酸だが、これらは体内で合成することができないため、すべて食物から摂取しなければならない。
EPAの作用は、血液中のコレステロールを低下させる(血清脂質改善)作用、血液の流れをスムーズにする作用(血小板凝縮抑制、赤血球変形能促進)および血圧低下作用などがあるといわれている。
しかし反対に、八杉・元日大教授は都市と漁村の食生活調査から、魚食によって脳出血が増加することも報告しているので、魚ばかり食べることには問題があることも忘れずに。














