健康補助食品の基礎知識(10)

2000.06.10 57号 6面

◆エゾウコギ加工食品

エゾウコギは、オタネニンジンと同じウコギ科の植物で、ロシアではエレウテロコック、中国では刺五伽(シゴカ)と呼ばれ、古くから健康飲料として愛飲されている。

このエゾウコギが知れ渡ったのは一九六○年(昭和35年)頃、ロシアの学者が「エレウテロコックの根や皮のエキスにはオタネニンジンと同様の薬効が存在する」と発表したからである。日本では、北海道大学や北海道立衛生研究所が研究に尽力、これを受けて一九七八年(昭和53年)、北海道生薬公社が「エゾウコギドリンク」を初めて発表している。その後、北海道のエゾウコギ、ロシア・中国産のエゾウコギの根や根茎などを乾燥、粉末にしてティーバッグに納め、健康補助食品として販売されている。

◆Υ-リノレン酸含有食品

月見草油に多く含まれ、健康を維持するための必須要素であるリノール酸、γ‐リノレン酸を多く含んでいる。

ムラサキ科、ユキノシタ科、ゴマノハグサ科などの植物に多く含有されていることが研究結果で明確となり、これらから採油、油状、ペースト状、顆粒状、固形状、カプセル入りなどで市販されている。

◆スッポン(乾燥粉末)加工食品

スッポンは、良質なタンパク質やミネラルなどを豊富に有し、古来から滋養に富む食品として珍重されてきている。

湖、小川、池などの泥砂に生息しているが、一九五○年(昭和25年)頃から、主に料理用として盛んに養殖されるようになった。ちなみに江戸時代には、すでにスッポン料理店が繁盛していたと伝えられている。

健康補助食品として利用されるようになったのは、養殖が盛んになってから。結粉砕法や熱風乾燥法などが確立されスッポン粉末が製造されるようになり、一九七五年(昭和50年)頃からソフトカプセルなどに充填され、健康補助食品として台頭してきた。

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