韓国の食文化の象徴、キムジャン

2000.11.10 63号 2面

韓国では11月になると、市場のあちこちでキムチの材料が並ぶ。女性は何人か集まりお互いに助け合いながら“キムジャン(キムチづくり)”を行う。一度に何十株もの白菜やその他の野菜のキムチも作るので大変な作業となる。材料にかかる費用も相当なもので、そのためキムジャン休暇やキムジャンボーナスを出す企業もあるほどだという。

昔の農村では、お母さんたちがキムジャンをする間、子供たちはその傍らに座って新しく作られるキムチを味わうため一日中待っていた。女性たちはお互いに、自作のキムチを自慢したり、隣に配り合ったりして親睦を深めた。

最近の若い人たちは、昔のように集まってキムチを作ることはない。核家族化が進み、マンションが建ち並んでキムチを漬ける場所がなくなってしまったからだ。でも、お母さんから自然に見習った術で、自分の家でいま風キムチを作っている。彼女らのキムチに対する愛情は絶えることなく受け継がれている。

(写真提供=韓国観光公社)

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