自由時間術:マレーシアロングステイのすすめ

2002.01.10 77号 5面

その国の表の顔にちょっと接するだけの駆け足旅行ではなく、ある程度長い時間滞在し、現地の人々と同じ生活を楽しんで、その地の文化をも理解するロングステイ。そんなことが実際にできるのはよほど特別の立場にある人たちと思われがちだが、意外にも年金で第二の人生を生きる世代ならば、むしろ日本で暮らすよりもコストパフォーマンスが良く、快適であるという。行き先選択は、日本人にとって馴染みある食があること、比較的言葉のコミュニケーションがとりやすいこと、物価が安いことーなどをポイントとして熟考したい。例えば、マレーシア・ペナン島はどうだろう。

(財)ロングステイ財団の調べでは、日本人の年金平均受給額は夫婦二人で二四万円。この平均値では欧米に長期滞在するのは難しいが、物価が日本の四分の一~五分の一のマレーシアならば滞在中にかかる費用は日本にいるよりも安く上がる。物価の高い日本で身を縮めたようにして過ごすよりよほどリッチな生活が楽しめるわけだ。高齢者優遇の長期滞在ビザ制度もある。国語はマレー語だが、英語が広く使われている。だから英語がネイティブである地域よりもむしろブロークン英語でコミュニケーションがとりやすい。

ペナン島は特にサービス・アパートメント(コンドミニアム)や近代的総合病院など長期滞在者向けの施設が整っている世界的なリゾート地だ。ペナン在住の星野亨さんは、「山あり海ありで自然に満ち、気候は一年中温暖。食事はマレー・中国・インド料理など、日本の食材も容易に手に入る。NHK衛星放送も受信でき、日本語の新聞も購読できるほか、ボランティア活動も盛んで参加しやすい。予想した以上に有意義な生活を送っています」という。

暗い話題が多い日本を離れて、若い頃からの憧れだった海外で、のんびりと毎日充実した生活が送れるのならば最高だ。

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