ヘルシートーク：女優・杉田かおるさん

2011.09.10 194号 05面

春菊とひじきのサラダ

　最近、スマートになってお肌も美しくなったと評判の杉田かおるさん。その秘密は、生の野菜や果物に含まれる酵素にありました。野菜嫌いだったという杉田さんの食生活がどれだけ変わったのか、うかがってみましょう。

　◆酵素の存在を知って、食生活が激変

　40代半ばまで、野菜が嫌いでほとんど食べませんでした。私生活のストレスもあって、毎晩お酒を浴びるように飲み、肉やジャンクフードを好きなだけ食べていたら、体重が激増。体調も最悪でした。そんな私が2年前、テレビの企画でダイエットに挑戦し、乱れた食生活を改善していく過程で、野菜のおいしさに目覚めたんです。

　ある時、オーガニックの葉たまねぎをひと口かじった瞬間、「なんて甘くてみずみずしいんだろう！」と感動したんです。それがきっかけでした。レタス、小松菜、キャベツ…ほかの野菜も試してみたら、どれも抵抗なく、おいしく食べられました。

　その頃、「フィット・フォー・ライフ」というアメリカの酵素栄養学の本を読んで、生の野菜や果物に含まれる“酵素”が、いかに美と健康に良いかについても知りました。それで、生の新鮮な野菜や果物を積極的に食べるようになったんです。

　◆最近は畑仕事も楽しんでいます

　野菜を食べるだけでなく、自分でも育ててみたいと思うようになって、静岡県の有機農家に一年半通って、農業を勉強しました。そこで改めて気付いたのは、土と水と太陽がないと野菜って育たないんだなということ。土作りから学ぶうちに、ミミズやいろんな虫を見つけたりして、地球の生態系のことまで考えるようになりました。

　「女優なのに畑仕事なんかして、日焼けや虫刺されは大丈夫？」と心配されますが、野菜や果物の酵素＆ビタミンをたっぷり取っているおかげか、シミができにくくなりました。それに、以前は蚊やブヨに刺されると何日も腫れが引かなかったのに、いまではあっという間に治るんですよ。これも体内の酵素が増えて、免疫力が上がっているからだと思います。長年悩まされていたアトピーも治ったし、風邪もひかなくなりました。食生活を変えて本当に健康になったな、と嬉しい毎日です。

　◆「生きている食べ物」とは？

　生の野菜や果物をもっといろんな方法で食べたいと思って、リビングフードの料理教室にも通っています。リビングフードとは、48度C以上に加熱せず酵素が“生きている”状態の野菜や果物、それに発芽食品（スプラウト）や発酵食品のこと。日本におけるリビングフードの第一人者・いとうゆき先生から、簡単でおいしいレシピをたくさん教えていただいたおかげで、料理が苦手だった私も、より酵素を取りやすくなりました。

　生きている食べ物って、栄養がみなぎっていて、まさにその命をいただいて自分は生かされているんだなと、しみじみ感じることができます。といっても、私は相変わらずお肉もお酒も大好き。お肉を食べる前にはサラダをいっぱい食べるなど食べ方を工夫して、ストイックになりすぎず、日々の食事を楽しんでいます。

　酵素を意識した食生活を送るようになって、不思議とイライラしなくなり、周りからも穏やかになったと言われます。かつては攻撃的な毒舌キャラだったのに（笑）。食事と心の状態はつながっているんですね。

　ずっと不摂生を続けてきた私でも、こんなに変わることができました。これからは酵素のパワーを、たくさんの人に伝えていきたいと思っています。

　●プロフィール

　すぎた・かおる　1964年東京都生まれ。7歳の時、ドラマ「パパと呼ばないで」でテレビデビュー。以来、女優、タレントとして活躍。2009年より、日々の暮らしを綴るブログ「オーガニックな気分」をスタート。近著に、オーガニックを生活に取り入れた経験をまとめた「杉田かおるのオーガニックライフ」（武田ランダムハウスジャパン）がある。

　◆春菊とひじきのサラダ

　〈材料・2人分〉

　・春菊…………………2本

　・長ひじき……………1/2カップ

　・切り干し大根………1/3カップ

　・クレス・スプラウト（洗って根を切り落とす）…1/2パック

　・クコの実……………適量

　A・梅酢…………………大さじ1

　A・米酢…………………大さじ1

　A・なたね油……………小さじ2

　A・アガベシロップ（またはメープルシロップ）…小さじ1

　A・塩……………………ひとつまみ