72候を楽しむ漢方スローライフ(62)みみず出づる

2015.05.01 238号 08面
抹茶豆乳だんご

抹茶豆乳だんご

「イスクラ健脾散エキス顆粒」

「イスクラ健脾散エキス顆粒」

 かがやく緑に初夏を感じて(立夏次候 5月10~14日頃)

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 眠っていたみみずが活発に動きだし、地上にはい出る頃。青々とした緑が陽光に輝き、爽やかな風に夏の気配も感じられます。この時期に楽しみなのは、みずみずしい新茶。ふくよかな香りのお茶に季節の和菓子を添えて、ゆったりと初夏のティータイムを楽しみましょう。

 ●梅雨に備えて「胃腸」のケアを

 日差しが夏めいてくる5月。爽やかな陽気が心地いい季節ですが、この時期は生活環境の変化でストレスを感じることも多く、「胃腸」の不調が気になることも。また、これから梅雨に入ると、湿気の影響でさらに胃腸のトラブルが起こりやすくなります。胃腸の働きが弱いと体力や免疫力も落ちてしまうので、暑い季節に備えていまからしっかりケアしましょう。

 中医学(中国の伝統医学)では、脾(消化器)は“湿が苦手な臓器”と考えます。ところが、梅雨は湿気が多く「湿邪(自然界の邪気)」が身体に入り込みやすい時期。脾は湿邪により弱くなり、気温が上がり水分を取る量も増えるため、体内に「痰湿(余分な水分や汚れ)」が溜まりがちに。その結果、食欲不振や下痢、膨満感、胃もたれなどの不調が起こりやすくなるのです。

 体内に溜まった痰湿は、身体のむくみ、だるさ、肩こり、頭重など、さまざまな不調を引き起こすやっかいな存在。気になる症状があれば早めに取り除き、身体をスッキリきれいに整えましょう。

 ●冷たいものの飲食は控えめに

 もう一つ気を付けたいのが胃腸の冷え。胃腸は温かい状態を好むため、冷たい食事や飲み物を取り過ぎると機能が低下してしまいます。胃腸の働きが弱くなると水分をスムーズに処理できず、痰湿がさらに溜まりやすくなってしまうので注意を。季節を問わず“温かい飲食”を心がけましょう。

 食材は、胃腸を養う米、山芋豆類、キャベツ、豚肉、痰湿を取り除くしそ、きゅうり、はと麦、もやし、緑豆春雨、小豆などを積極的に取りましょう。朝食のみそ汁やスープに、しょうがをプラスするのもおすすめです。

 漢方では、胃腸の働きを整える『イスクラ健脾散エキス顆粒』『イスクラ健胃顆粒』などがよく使われます。

 監修:秋本佳媛(中医学講師)

 ◆ハレの日薬膳レシピ:抹茶豆乳だんご

 身体の余分な水分を取り除く豆類を使って

 <材料:だんご18~20個分>

 ・だんご粉…………………100g(または上新粉と白玉粉を各50g)

 ・砂糖……………………大さじ1

 ・抹茶……………………小さじ1

 ・豆乳………………………80ml

 ・ゆで小豆(缶詰)…………適量

 ・きな粉……………………適量

 <作り方>

 (1)だんご粉と砂糖、抹茶は合わせてふるう。

 (2)(1)に豆乳を加えてまぜ合わせ、ひとまとまりになるまでこね上げる。直径約2cmに丸めてだんごをつくる。

 (3)熱湯に(2)のだんごを入れ、浮き上がってから約2分ゆで、冷水に取る。

 (4)(3)のだんごを器に盛り、ゆで小豆ときな粉を添える。

 レシピ担当:鈴木理恵(国際薬膳師、管理栄養士)

 ●季節のオススメドリンク:晶三仙

 サンザシの酸味が爽やかな健康茶

 ●しそやもやしは、痰湿を取り除きます。

 24節気72候は、古代中国で始まった暦が日本でも取り入れられ、風土気候に合わせ明治まで使われていました。日々の中に少しずつ感じられる季節の移ろいを、楽しみましょう。