漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(166)大寒 暖冬なのになぜ雪が降るの?

2024.01.01 342号 08面
かぶとえびの山椒ごまあえ

かぶとえびの山椒ごまあえ

かぶ

かぶ

 ●24節気 大寒(1月20日~2月3日頃)

 暖冬予想の今年、「大寒」もそんなに寒くはないのでは、と思いますか? 気象庁の予報は過去30年間の観測値を順番に並べて、低い方から10番目までを「低い」、11番から20番目を「平年並み」、21番から30番目を「高い」と発表します。

 今冬はこの「高い」範囲に入るので暖冬と発表されましたが、寒い地域はやはり寒く、もちろん雪も降ります。冬の気圧配置は顕在で、対馬気流が運ぶ暖かく湿気を多く含んだ空気と、北西からの冷たい風が出会うと、大気の状態が不安定になり雪の降りやすい状況に。いったん降り出すと、寒く乾いた寒冬の空気の場合より空気中の水分が多いだけに、ドカ雪になる可能性が高くなるのです。

 暖冬といっても寒いこの時期は、おいしいかぶなどを食べて身体を内側から温めましょう。

 ◆ごうんろっきで気象うらない

 五運六気・2024年(甲辰年)

 昨年の在泉である少陰君火を受けながら今年の客運が重なり、生暖かい日が続きそうです。

   *

 五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。

 ◆かぶとえびの山椒ごまあえ

 ほっこりやさしく身体を養う

 エネルギー76kcal たんぱく質6.1g 塩分1.0g(1人分)

 〈材料・2人分〉

 ・かぶ……小2個

 ・かぶの葉……1個分

 ・むきえび……40g

 A・白すりごま……大さじ1

 A・粉山椒……小さじ1/3

 A・白だし……大さじ1

 〈作り方〉

 (1)かぶは葉を落とし、皮ごと縦半分に切って、縦薄切りに。耐熱容器に入れて、電子レンジ(600W)で1分半加熱し、粗熱を取ったら軽く絞る。かぶの葉はさっとゆでて、3cmに切る。

 (2)えびは、酒小さじ1(分量外)をふって、電子レンジで1分加熱する。

 (3)Aを合わせて、(1)、(2)とあえる。

 ●かぶ turnip

 【栄養学】実も葉も栄養たっぷ気象うらないり。実には消化酵素が豊富で、葉はβ-カロテン、ビタミンC、鉄、カルシウムが含まれます。

 【薬膳学】平性でおだやかな味わいです。消化を促進し、胃腸をととのえ、身体に潤いも与えます。温める食材と合わせ、寒い冬に滋養・補陽を心がけましょう。

 東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師岡本正子(レシピも)

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