食品経営者フォーラム、村田元社長が講演 セブンイレブンの組織力、現場で仮説検証

村田紀敏氏

村田紀敏氏

 18日に開催された日本食糧新聞社主催の食品経営者フォーラム6月定例会で、セブン&アイ・ホールディングス村田紀敏元社長は、セブンイレブンの競争戦略~戦略のストーリー性~をテーマに講演し、「セブンイレブンの組織力が強くなったのは、現場に強く打ち出した仮説検証だと考える。そして単品管理。その中で作り上げたものをパートナーとチーム・マーチャンダイジング(MD)で取り組み、商品の差別化を生み出してきた」と語った。

 村田氏はセブンイレブンの組織力を、(1)出店戦略(2)システム開発(3)物流戦略(4)商品・サービス開発(5)オペレーション活動–以上の五つとした上で「過去の常識を破るため、仮説検証を行い、目の前のものを一つずつ解決してきた」と強調。特に、仮説と検証発注の具体的な行動は、現場で自ら考え実行し反省を繰り返すことだが重要だと指摘した。

 また差別化の源泉である商品・サービス設計は、仮説検証を実行するとともに社会と需要の変化をとらえて、チームMD、つまりメーカーの技術とセブンイレブンの情報を組み合わせて作り上げることが重要で、その成果の一つが「セブンプレミアム」だとした。

 セブン&アイ・ホールディングスの戦略は、社会の変化にチームで取り組み、現場で実行する、それが経営革新のDNAであり、次を引き継ぐ世代にも続けてほしいとまとめた。(阿久津裕史)

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