日本介護食品協会、18年ユニバーサルデザインフード生産量・額とも2桁増

総合 ニュース 2019.06.05 11888号 01面

●今後、市販用比率増加へ

日本介護食品協議会(会長=森佳光キユーピー執行役員広報・CSR部長)は1日、会員企業を対象にした2018年のユニバーサルデザインフードの生産数量は2万4174t(前年比10.2%増)、生産額は286億3300万円(同14.9%増)で引き続き好調に推移していると発表した。

市販用、業務用を合わせた全体での区分別生産量では「舌でつぶせる(区分3)」が最も多いが、伸び率では「容易にかめる(区分1)」および「歯ぐきでつぶせる(区分2)」も顕著であった。

一方、近年では市販用で「かまなくてよい(区分4)」の引き合いが好調の感触が持たれているが、これを裏付けるように市販用の生産量では「かまなくてよい(区分4)」が前年比50.8%増と大きく増加した。

各区分の構成比率は「容易にかめる(区分1)」から順に13.1%、18.5%、23.9%、44.4%となっている。「かまなくてよい(区分4)」が、在宅でのミキサーやペースト食の調理において介護者の負担軽減の観点から積極的に活用されている様子がうかがえる。また、市販用においては、生産量は少ないものの「容易にかめる(区分1)」の前年比も34.4%増と高い伸びを示した。

介護食品市場は、現在は業務用が中心で構成されているが、今後の高齢者行政は在宅介護を推進する方向性を示している。そうした社会背景から、生活者の介護食品に対する認知率は年々高まっていることも相まって、今後市販用の比率はさらに高まるものと見られている。

ユニバーサルデザインフードの製品登録数は2103品目(同3.8%増=78品目増)。協議会加盟企業数も82社と、1年間で6社増えてこの数年、増加の一途をたどっている。(福島厚子)

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