ヒットの兆し:エバラ食品工業「なべしゃぶ」 いいとこ取りで新需要

調味 ニュース 2019.12.06 11981号 01面

エバラ食品工業の「なべしゃぶ」が好調だ。つけだれ不要な味付きのしゃぶしゃぶつゆで、18年8月に発売。今秋から俳優の瀬戸康史を起用したTVCMを放送したところ、8~10月の販売金額が前年比186%増と大幅に伸長している。豚肉やネギ、キャベツといった身近な食材で手軽に楽しめることをシンプルに訴求したCMも相まって、若年層を中心にSNSで話題に。一時品薄状態となったが、現在は安定的な供給体制が整いつつある。

ネーミング通り、鍋としゃぶしゃぶのいいとこ取りの商品だ。しゃぶしゃぶは人気のメニューで食卓登場頻度も高いが、複数のたれを用意するのが面倒といった不満もあった。一方、外食では多様な味付きつゆで楽しむしゃぶしゃぶ専門店が人気となり、アジアでは火鍋をはじめ、つゆに味の付いたしゃぶしゃぶが定番になっている。「日本人の火鍋体験が増えるなど、食べ方への理解がヒットのベースにあるのでは」(宮崎遵社長)と、好調の要因を分析する。

開発に当たり鍵となったのが「酸味」と「油分」だ。普段つけるポン酢やごまだれに共通するのが酸味であり、つけだれがなくても食べられるオイルしゃぶしゃぶや、酸味と油分を兼ね備えたドレッシング、たれの味わいにヒントを得た。使用する食材も豆苗、乾物といった今までにない食材を提案。平日にもカジュアルに食べられる、新しいしゃぶしゃぶの世界観を訴求する。(三井伶子)

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