茶系飲料特集
茶系飲料特集:「紅茶飲料」7年ぶり拡大 20年も成長加速へ
紅茶飲料市場は19年に7年ぶりに拡大した。生産量が119.8万L(前年比14.6%増)、販売金額は2274億円(同15.2%増)と過去最高を記録(全国清涼飲料連合会調べ)している。伸長要因は、リーフ・ドリンク含めた紅茶とユーザーのタッチポイントの拡大がある。その拡大に貢献したのが、各社が投入した魅力的な紅茶飲料の新製品といえるだろう。この成長を20年も加速させようと、各社から新製品投入が続く。
紅茶飲料ナンバーワンブランドの「午後の紅茶」(キリンビバレッジ)は、19年の年間累計販売数量が5540万ケース(20年1月23日時点)を超えるなど過去最高を達成した。同社の加藤麻里子マーケティング本部マーケティング部ブランド担当部長代理は「19年の紅茶飲料は圧倒的な伸長をすることができたが清涼飲料市場全体で見ると、紅茶飲料は約5%にすぎないため、20年もまずは、さらに圧倒的にトライアルを高め、さらなる拡大を目指す」と意気込む。同ブランドは今年、“幸せの紅茶、午後の紅茶”をテーマに活動に取り組む。「微糖」カテゴリーの核となる「ザ・マイスターズ」シリーズに3月17日に「オレンジティー」を新たにラインアップするとともに、「ミルクティー」の茶葉感を高めたリニューアルを敢行したところ、発売2週間で同シリーズが1500万本を達成したという。
サントリー食品インターナショナルが展開する「クラフトボス」の紅茶シリーズも19年の市場に新たな風を吹かせた。同シリーズ第3の選択肢となる「クラフトボス レモンティー」を21日から新発売し、ラインアップを強化している。爽やかなイエローが特徴だ。
コカ・コーラシステムの“紅茶に果汁をたっぷり注ぐ”紅茶飲料「紅茶花伝 クラフティー(CRAFTEA)」シリーズはフルーツティー市場をけん引している。20年は、3月に「贅沢しぼりオレンジティー」と「贅沢しぼりピーチティー」の果汁感、紅茶感を進化させた味わいと、さらに明るく手に取りやすいパッケージデザインにリニューアルしている。
伊藤園は昨年8月に発売した「TEAs’TEA NEW AUTHENTIC 生オレンジティー」が新感覚のフルーツティーとして高い支持を受け、発売から約1ヵ月で販売数量1200万本を突破した。同シリーズの第2弾となる「同 生アップルティー」を1月から新発売している。生のアップルを紅茶と一緒に抽出した新感覚の紅茶飲料だ。
新たな試みとして、アサヒ飲料は、植物ミルク(豆乳などの植物由来の素材で作られたミルク)を使用した新ブランド「『PLANT TIME』ソイミルクティー」を3月31日から新発売している。豆乳由来のイソフラボン入りで、手軽にヘルシーな気分になれる、優しい味わいが特徴となる。
同市場のさらなる成長なるか、注目したい。
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