アサヒ飲料、「ワンダ」朝専用ブラック投入 環境変化取り込みへ

飲料 ニュース 2021.08.20 12278号 02面

河口文彦グループリーダー

河口文彦グループリーダー

 アサヒ飲料は「ワンダ モーニングショット」から“朝専用缶コーヒーブラック”として「ワンダ モーニングショット ブラック」(185g缶)=写真=を9月14日から全国で新発売する。朝の飲用シーンに最適な“焼きたて・挽きたて・淹れたて”の目覚めるおいしさを無糖のブラックで提案し、缶コーヒーの朝の飲用シーンの需要拡大を図る。

 「朝専用」の無糖ブラックの缶コーヒーとして提案する同品は、甘さを伴った柔らかな苦味が特徴のブラジル豆を中心に、フルーティーで軽やかな香味が持ち味のエチオピア豆などを焼き分け、ブレンドした香ばしい苦味とスッキリとした後切れを楽しめる。パッケージにもこだわる。「モーニングショット」のシリーズ品ということを訴求するため、「朝専用」というコピーを入れるとともに、太陽のモチーフを「ワンダ」ロゴの上に配置した。加えて、ブラックということが一目で分かるように“BLACK”の文字を中央に大きく配置している。

 18日にオンラインで開催した発表会で、河口文彦マーケティング本部マーケティング一部コーヒーグループリーダーは「同品の開発背景には、ウィズコロナに伴うテレワークの拡大など、生活者を取り巻く環境変化がある。これによってリフレッシュや気分のON/OFFなどの気分転換のニーズがさらに高まっている現状がある。この『瞬間的な気分の切り替え価値』を重視する生活者が増えており、ショート缶(185g缶など)に回復傾向があること。加えてワンダブランドの強みとなる朝の飲用シーンに着目したこと。また、健康志向の高まりから無糖ユーザーの拡大など、飲まれ方に変化が生まれ、『モーニングショット』から“朝専用のブラック”を提案する」と語った。

 「ワンダ」ブランドは今期、ショート缶やボトル缶の基幹商品強化に注力する取組みを進めており、同ブランドは上期計で前年比4%増と市場(同1%増)を上回る伸長を見せ、ショート缶やボトル缶市場でのシェアを拡大している。

 下期も同戦略を継続するとともに、ショート缶やボトル缶(「極」シリーズ)で、人気コンテンツを使用したデザイン缶の投入やまとめ売りなどに取り組み、同ブランドとのタッチポイントの拡大を目指す。

 なおアサヒグループは、コーヒー豆への気候変動対策を支援するため、WCR(ワールド・コーヒー・リサーチ)へ加盟しており、サステナブルなコーヒー市場を目指し、取り組む意向だ。(本吉卓也)

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