アサヒ飲料、「ウィルキンソン」今期3000万ケース目指す 飲用体験増でさらに成長へ

飲料 ニュース 2021.10.22 12312号 02面
好調続く「ウィルキンソン タンサン」(PET500ml)

好調続く「ウィルキンソン タンサン」(PET500ml)

新規ユーザーへのタッチポイント拡大を担う「『ウィルキンソン タンサン』ピーチ」などのフレーバー製品

新規ユーザーへのタッチポイント拡大を担う「『ウィルキンソン タンサン』ピーチ」などのフレーバー製品

内田晴久グループリーダー

内田晴久グループリーダー

 「炭酸水」カテゴリーは今期も伸長が続く。拡大する「無糖」ニーズやリフレッシュニーズへの対応、自分で作るなどの代替が利きづらい商品特性、割り材としての家飲みニーズ拡大などが伸長要因となる。加えて、今期は各社から大型新製品の提案が続き、市場が活性化している。「今期は年間トータルで3000万ケースを超えるため取り組む」と語る「ウィルキンソン」ブランド担当のアサヒ飲料マーケティング本部マーケティング一部内田晴久無糖炭酸・果汁グループリーダーに同ブランドの現状や今後の戦略などを聞いた。

 同市場をけん引する「ウィルキンソン」ブランドは、13年連続で過去最高の販売数量を更新しており、今期も1~9月の販売数量は前年比3%増で推移している。内田グループリーダーは「同ブランドは、業務用の瓶製品がコロナ禍による外出自粛などの影響を受ける中、メーンの500mlPET『ウィルキンソン タンサン』『同 レモン』の好調さや、マルチパックやケース販売の伸長かつ家飲みに対応する1Lサイズも好調に推移するなどにより、瓶製品の影響を吸収し、順調に推移している。ECチャネルでの伸長やラベルレス製品への支持に加え、新発売した『同 ピーチ』などのフレーバー製品も寄与し、間口が広がっている」と語る。

 同ブランドの好調要因を内田グループリーダーは「ユーザーの実感に基づく強炭酸の刺激を提供する品質、100年以上の歴史や伝統を有するブランドへの安心感や信頼感、ブランドの格好良さやクールさなどが消費者に支持されていると思っている」と分析する。

 今後の成長に向けて「市場は活性化しているとはいえ、炭酸水の飲用体験は約5割と、成長の余地はある。さらに体験率を高めるため、取り組む。そのターゲットとなるのは女性やZ世代となる。『ピーチ』などのフレーバーアイテムやソバーキュリアス(あえてお酒を飲まない)を志向するライフスタイルへの提案などを通じて、『ウィルキンソン』に触れてもらい、それを契機にロイヤルユーザーとなるような好循環を創り出していきたい」と意気込む。

 また「今期はコミュニケーションとして、強炭酸の刺激はもちろん、健康的な炭酸水として、日常生活の中にさらに入っていけるようなシーンの訴求に取り組んだ。女性ユーザーの獲得など、一定の手応えを感じているが、今後は、ウェルビーイング(幸福)的な提案も行い、さらにウィルキンソンを楽しむことが“ジブンゴト”となり、ユーザーの生活の中に浸透していくように取り組んでいく」との見解を示した。(本吉卓也)

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