中華などの加熱用途に加え、生食・健康価値など裾野も拡大。単価増の現局面では優れた価値を発信する重要な局面にある
ごま油は、高付加価値油の代表格として食用油屈指の市場規模を堅持する一方、原料、製造コストの大幅増に伴う価格適正化により店頭価格が上昇し、物量ベースでは減少傾向に入った。同市場はかねてからの加熱用途に加え、生使いや味変、健康訴求などが着実に浸透。金額ベースでの22年市場規模は微減で着地し、23年上期も微減で折り返す見込み(市場規模はいずれも本紙推定)だが、単価上昇の現局面こそ、ごま油独自の価値を根差すための重要な局面といえ、丁寧な価値訴求が求められる。(村岡直樹)