似たモノ商品徹底比較:進化する代替肉食品 継続には“おいしさ”重要

総合 ニュース 2020.04.27 12044号 09面

コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

◆類似点・相違点のポイント

代替肉は世界的に注目を集め、まさに今、日本の加工食品メーカーも商品化にこぞって参戦中だ。特に今春は、惣菜風やハムタイプなどさまざまな形が登場。今回は肉の加工を知り尽くした各社から発売している本気の代替肉食品をモニター調査で徹底比較する。

試食前では、「まるでお肉!大豆ミートの〈からあげ〉」(伊藤ハム)が一番人気。ヘルシーな唐揚げを手軽に食べられることから票を集めた。次点は「大豆ライフ〈大豆のお肉を使ったハンバーグ トマトのソース〉」(丸大食品)で、パッケージのシズル感が食欲をそそった。

試食後の評価では、「まるでお肉!大豆ミートの〈からあげ〉」が、鶏の唐揚げを想定して食べると肉のジューシーさに欠けるものの、ナゲットのような軽い食感と味わいに高評価。「ナチュミート〈ハムタイプ〉」(日本ハム)は、大豆原料でありながらハムらしい食感に驚く声が多く、使いやすさから「また買いたい」という感想が多かった。「ゼロミート〈ソーセージタイプ〉」(大塚食品)は、さっぱりとした味わいがむしろ食べやすいとの声も。「大豆ライフ〈大豆のお肉を使ったハンバーグ トマトのソース〉」(丸大食品)は、食べ応えと、素材に合ったソースの組み合わせが好まれた。

代替肉は体質的・思想的・環境的なことから“必要”であるという理解は広い。しかし、やはり肉を食べたいという人が多数。外食での代替肉メニューも、必要性よりも興味から試してみたいという人が多かった。理由は結局、“おいしい”か“おいしくないか”の検証である。肉に近づけるということで、肉を食べたい欲は満たされるかもしれないが、継続して食べたいと思うのはやはり“おいしい”ことが最重要と考える人が大多数だった。

詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

▽専用HP「食@新製品」http://foodsnews.com/

●伊藤ハム「まるでお肉!大豆ミートの〈からあげ〉」

▽発売日=3月20日、全国▽内容量=200g袋▽価格=400円(税別)▽商品特徴=新「まるでお肉!」シリーズ。まるで肉のように仕上げた、同社初の大豆ミート商品。長年の加工品のノウハウを生かし食感、味、香りに仕上げた。

●大塚食品「ゼロミート〈ソーセージタイプ〉」

▽発売日=19年6月18日、関東エリア中心SM、CVS、通販▽内容量=120g(6本入)プラパウチ▽価格=398円(税別)▽商品特徴=素材に肉を一切使用せず、大豆を使用することで肉のような食感、味を実現。薫製による風味豊かな香りも楽しめ、電子レンジで温めるだけでおいしく食べられる。フローズンチルド商品。

●日本ハム「ナチュミート〈ハムタイプ〉」

▽発売日=3月1日、全国量販店、食料品店など▽内容量=60g(6枚)▽価格=217円(税別)▽商品特徴=新「ナチュミート」シリーズ。肉の代わりに大豆タンパクを使用し、肉の食感、風味を再現した。加熱済みのため、そのままでもサンドイッチやホットドッグにも使用できる。

●丸大食品「大豆ライフ〈大豆のお肉を使ったハンバーグ トマトのソース〉」

▽発売日=3月上旬、全国▽内容量=130g袋(1個)▽価格=280円(税別)▽商品特徴=「大豆ライフ」シリーズ。大豆のタンパク質が主原料のハンバーグ風。ソースは、トマトとガーリックの風味を生かした。パウチのまま電子レンジで調理可。

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