似たモノ商品徹底比較:トレー入りレンジ調理惣菜 簡便と環境配慮の両立が課題

 コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

 ◆類似点・相違点のポイント

 自宅で過ごす時間の増加で、日々の食事準備に掛ける時間や労力を負担に感じている人は多い。そこで今回は、ボリュームのある肉を使用しながら、調理のみならず洗い物の負担もクリアできる「トレー入りレンジ調理惣菜」を徹底比較した。

 試食前は「ストックディッシュ〈バターチキンカレー〉」(プリマハム)が最も興味を持たれた。カレーフレーバーとしての珍しさから票を集めた。次点は「レンジでごちそう〈とろける角煮カレー〉」(伊藤ハム)。大きな角煮のインパクトが強く、魅力的に映ったもよう。

 試食後は、「ストックディッシュ」がコク深く本格的で、家のいつのもカレーとは違う味わいが大変好評。「Bistro Museum〈ハンバーグ&ジャーマンポテト〉」(日本ハム)も、一皿に2品入りである点が満足感をより満たしたようだ。「厚切り焼豚〈甘辛しょうが焼き味〉」(丸大食品)は、食べやすさや酒のつまみに好適な点が評価された。「レンジでごちそう」は、食べ応えとともにバランスのよい味わいがうけた。

 今回の回答から、時短・簡便のみならず、外食の雰囲気を感じられる点も購入のポイントとして重視していることも分かった。またトレーのある・なしでは、プラゴミの軽減の時流からも“なくてもよい”と回答するモニターが多い一方で、トレー付きならば別の皿に移し替えることなく食卓にあげる人も多く、“あれば使う”という人がほとんどであった。

 トレー入りは、家事の手助けとしての役割は十分に果たす。だがレジ袋有料化が浸透した今、より環境を意識する消費者が多い。味ばかりではなく「簡便がよいが、環境も配慮したい」といった悩ましいニーズをどう満たしていくのかが課題か。

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 詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

 ▽専用HP=「食@新製品」http://foodsnews.com/

 ●伊藤ハム「レンジでごちそう〈とろける角煮カレー〉」

 ▽発売日=3月1日、全国▽価格/内容=400円(税別)/185gトレー▽商品特徴=調理済みカレー。「レンジでごちそう」シリーズ。ルウには和風だし、サンショウ、その他31種のスパイスを使用。大ぶりな角煮が特徴。具材をトレーに移し、蓋をして電子レンジで温めるだけ。

 ●日本ハム「Bistro Museum〈ハンバーグ&ジャーマンポテト〉」

 ▽発売日=3月、全国▽価格/内容=380円(税別)/150gトレー▽商品特徴=洋惣菜。新「Bistro Museum」シリーズ。鉄板で焼き上げたハンバーグとジャーマンポテトの、二つのおかずが楽しめる。トレーごとレンジで温めるだけ。要冷蔵。

 ●プリマハム「ストックディッシュ〈バターチキンカレー〉」

 ▽発売日=7月1日、全国▽価格/内容=398円(税別)/180gトレー▽商品特徴=調理済みカレー。新「ストックディッシュ」シリーズ。カレーソースにバター、牛乳、三温糖を使用し、マイルドに仕上げた。トレーごと電子レンジで温めるだけ。常温保存可能。

 ●丸大食品「厚切り焼豚〈甘辛しょうが焼き味〉」

 ▽発売日=9月上旬、全国▽価格/内容=330円(税別)/100gトレー▽商品特徴=和惣菜。おかずにもつまみにもなる切り落としタイプ。厚切りなので食べ応えがある。温めると脂のうまみが増すため、トレーのまま電子レンジ加熱可能。要冷蔵。

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