ヒットの兆し:サントリースピリッツ「ジャパニーズジン翠」 食事に合う炭酸割りを
サントリースピリッツが3月10日に発売した国産ジン「サントリージャパニーズジン 翠(SUI)」の販売が好調だ。発売約4ヵ月で年間販売目標の約8割に当たる2.3万ケース(8.4L換算)を突破し、飲食店での取り扱いは1万店超に拡大した。翠を炭酸で割った「翠ジンソーダ」の味わいが普段の食事に合うと人気だ。
ジンはバーでカクテル材料として使われるのが一般的だが、翠は「日常の食事に合う」ことをコンセプトに開発した。日本の食卓になじみ深いユズやショウガといった和素材を使い、唐揚げなど日常の食事と合う味わいに仕上げた。ハイボール、レモンサワーに続く、第3の炭酸割りとして定着を目指す。
翠は、伝統的なジンの香り付けに使われる8種のボタニカルに加え、ユズなど3種の和素材を組み合わせた。大阪工場にある4種の蒸留釜を使い各素材の香味を引き出した。アルコール分は40%。700ml瓶入りで、希望小売価格は税抜き1380円となる。
80年以上にわたるジン造りの歴史を持つサントリー独自の蒸留・浸漬方法で造った。ブランドマネージャーの佐藤純氏(RTD・LS事業部)は「一朝一夕ではできない商品開発だと自負している」と力を込める。
業務用は居酒屋業態を中心に、翠を炭酸で割った翠ジンソーダの提案に力を入れている。翠と炭酸を1対4の割合で混ぜるだけの簡単な飲み方で、ユズやショウガなどの香りが楽しめる。グラスいっぱいに氷を入れてから、翠と炭酸を注ぐのがおいしくつくるポイントだ。(岡朋弘)











