カリフォルニアくるみ協会、くるみサミット日本初開催 最新の健康効果発表
カリフォルニアくるみ協会は4月24日、東京都港区のANAインターコンチネンタルホテル東京で「世界くるみサミット2025」を日本で初開催した。「くるみで始める、毎日のウェルネス」をテーマに、最先端の知見を世界の4人の研究者が講演したほか、世界のクルミ料理の昼食会やトークショーを実施。医師や栄養士といった健康分野の専門家やクルミ取扱企業、インフルエンサーら約300人に、クルミの健康効果とおいしさを訴求した。
ロバート・ヴァーループCEOは「カリフォルニア産クルミは厳しい品質管理基準の下、家族で代々生産している。今日はクルミの健康効果の発表だけでなく、活発な意見交換の場として、互いから学べる良い機会としてほしい」とあいさつ。
アメリカ大使館のエリク・ハンセン農産物貿易事務所所長は「このサミットは科学の進展だけでなく、クルミの栄養とウェルネスに関するグローバルな考え方を形成する重要な役割を果たしている」と語った。
クルミはナッツ類で唯一、植物由来のオメガ3脂肪酸を豊富に含んでおり、ナッツ類の中で最も高い抗酸化作用がある。そのほかにも食物繊維やビタミン、ミネラル、タンパク質、ポリフェノールなど多くの栄養素を含む。毎日一握り程度のクルミを摂取することで多くの健康効果が認められ、世界中で研究が進められている。
今回登壇した同協会本部科学顧問でカリフォルニア州立大学ロングビーチ校のレイチェル・ブレイン博士、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のハンナ・D・ホルスカー博士、管理栄養士でベストセラー作家のマギー・ムーン氏、バルセロナ大学のマリア・イスキエルドプリド博士の4人は、それぞれの見地から、クルミが心疾患の予防、腸内環境改善、脳卒中や鬱(うつ)の低減や総合的な認知機能の向上、上質な睡眠に寄与することを発表した。
モデレーターの西沢邦浩氏は「ナッツの摂取推奨量が世界各国で定められている中、日本ではいまだに食事のガイドラインに含まれていないことが残念だ」と語った。
昼食は「くるみ入りいなり」や「ウサギ肉とくるみのパエリア」など、クルミを使用した世界8ヵ国の料理が提供された。
昼食時に実施したトークショーには、カリフォルニアのクルミ生産加工業者と鎌倉紅谷の有井宏太郎社長、俳優の鈴木保奈美が登壇。それぞれのクルミ愛を語った。(大村まい)