19年度の凍結乾燥(FD)食品の生産量は、日本凍結乾燥食品工業会調べによると、味噌汁類などの成型食品がほぼ前年並み、素材製品群は減少傾向が続いている。近年は素材製品群が縮小傾向となり、成型食品群が成長基調となっている。19年度の成型食品群はスープ類の減少により全体は微減となった。しかし主力の味噌汁類は3年連続しての2桁増、他の分野でも大きな伸びがみられる製品が増えているため、今後も成型食品の市場は拡大が見込まれる。FD製品はそのおいしさや香の豊かさに加え、利便性の高さや保存性の高さが現在のニーズを捉えた製法として注目を集めている。このため、中長期的に市場は拡大が見込まれる。(高木義徳)