食品産業文化振興会、鶴岡佳則氏が講演 「コロナ禍は食育推進の積極的なチャンス」

鶴岡佳則氏

鶴岡佳則氏

 日本食糧新聞社が主催する食品産業文化振興会は8日、講師に農林水産省の消費・安全局消費者行政・食育課・行政専門官・鶴岡佳則氏を迎えて「『新たな日常』に対応した食育の推進~SDGsや環境と連携した食育~」をテーマに東京・八丁堀の食情報館で開催した。コロナ禍で会合が制限される中、三密を考慮した講演・会場参加とWeb受講の2元体制で開催した。

 鶴岡氏は「トップアスリートほど日本型の食生活(主食、主菜、副菜)がしっかりできている。今回の東京オリンピックでもご飯と味噌汁大好きというメダリストが多くいた」事例を示した。また、サッカー日本代表の選手たちは「焼き魚、肉じゃが、とろろが好きなメニューでいずれもご飯が進むおかず」であることを紹介し、「食育はこういった選手たちが勧めてくれると効果が高い」とした。新型コロナの感染拡大は、「テレワークによる東京集中から地方への分散が進み、デジタル化を加速させている。地方分散化が進むことで生産現場と食卓が近くなれば、生産者と消費者の交流や地産地消が身近な物になるとともに、デジタル化は、これまで食育に関心が薄かった一人一人の食生活により影響を与える仕組みが作りやすい。『デジタル』はこれまで重点課題としてきた若い世代と極めて親和性が高い」ことから、「コロナ禍は食育推進の積極的なチャンスだ」としている。

 そして「『新たな日常』や『withコロナ』への対応・工夫した食育や、今後はコロナ収束を見越したオン・オフライン兼用による『ハイブリッド食育』、環境にやさしい持続可能をテーマ・視点とした食育などへの柔軟な対応が求められる」と強調した。

 朝食の提供や昼食での「健康な食事(スマートミール)」提供をしている活動をまとめた「従業員等の健康に配慮した企業の食育推進事例集」の中から、「子育てしやすい環境づくり、自分や家族との時間の確保といった観点から、夜型勤務から朝型勤務への転換を促すため、自社レストランで朝食と昼食の無料提供を実施。かつ可能な限り地元の食材での食事を提供。結果として労働時間が2時間削減できた」企業などを紹介した。(宇津木宏昌)

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