第34回食品安全安心・環境貢献賞 先駆的な4社に栄誉 環境負荷低減・資源循環で成果

表彰 総合 2025.09.29 13006号 01面
各社の取組みを厳正に審査した選考委員会

各社の取組みを厳正に審査した選考委員会

 日本食糧新聞社が制定する「第34回食品安全安心・環境貢献賞」(環境省後援)に、プラスチック使用量の削減をはじめとする環境負荷低減や食品ロス削減・アップサイクル、資源循環、地域と連携した食育活動などに取り組むカゴメ、ニッスイ、ファミリーマート、吉野家ホールディングスの4社が選ばれた。選考会には牛久保明邦委員長(東京農業大学名誉教授)を含む計7人の委員が出席し、候補企業を厳正に審査した。表彰式・祝賀会は11月4日に東京・紀尾井町のホテルニューオータニ東京で「第58回食品産業功労賞」と合同で開催される。(涌井実)

 ●11月4日表彰式・祝賀会

 カゴメは、農業・工業・観光が一体化した「カゴメ野菜生活ファーム富士見」において、食を通じた地域との連携を推進した。ニッスイは、プラスチックの使用から廃棄に至る各段階での環境負荷を低減する取り組みで一定の成果を残した。ファミリーマートは、消費期限が迫る食品に貼る「涙目シール」で消費者の行動変容を促し、食品ロス削減に努めた。吉野家ホールディングスは、牛丼用のタマネギ端材を過熱蒸煎乾燥技術でアップサイクルし、資源として循環させる仕組みを構築した。

 同賞は食の安全・安心や環境保全、社会貢献などに積極的な活動と成果を挙げた食品関連企業を表彰するもの。今年で34回目を迎え、SDGsやサステナビリティの観点から食の信頼性や環境への取組みを評価する。

 ◆選考委員(委員長以下五十音順・敬称略)

 ▽委員長=牛久保明邦・東京農業大学名誉教授▽委員=荒川隆・食品産業センター理事長、池戸重信・消費科学センター代表理事、井上淳・サポート企画ラボ代表/開志専門職大学客員教授、新宮和裕・チームみらい代表、村上秀徳・食品等流通合理化促進機構会長、森下研・持続性推進機構顧問、杉田尚・日本食糧新聞社社長

 ◆第34回食品安全安心・環境貢献賞 受賞企業と受賞ポイント

 カゴメ:未来へつなぐ、野菜に親しむ喜びと地域連携の食育

 ニッスイ:環境負荷低減に向けたプラスチック削減の取り組み

 ファミリーマート:消費者の共感を軸とした食品ロス削減への挑戦

 吉野家ホールディングス:過熱蒸煎機を活用したタマネギ端材のアップサイクル

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